突然の訃報、業界を走る
6日の日曜日の朝、突然の電話に驚かされた。
カイロテーブルの輸入販売を皮切りに、カイロ治療の必需品等を取り扱っている江崎器械の社長・江崎健三が急逝された、との知らせだった。 仕事で東京のホテルに投宿中を襲った突然死らしい。 まだ50代の成熟期にあり、カイロ業界では多大な支援をいただいて来た。篤志の人でもあった。 1997年6月には、WHOの後援でカイロプラクティック世界大会が3日間に渡り東京で開催され、展示コーナーを江崎社長が切り盛りして奮闘されたことも記憶に新しい。 この世界大会は、世界のカイロプラクターが一堂に会して行われる学会である。 多くの発表や招待講演の中で、ケベック・タスク・フォースを代表してDavid Cassidy,D.C.が「むち打ち症」に関する調査報告を行い、むち打ち疾患を「...an acceleration – deceleration mechanism of energy transfer to the neck;加速-減速の機序による頚部へのエネルギー転移」と定義した。 そして、むち打ち症疾患に必要なことは、できるだけ早期に正常な活動に復帰するアドバイス、薬、頸椎カラー、安静を少なくするアドバイス、運動による頚部を動かすアドバイス、亜急性の患者への短期的手技療法、長期的な受動的治療への警戒感が大切であることを明らかにした内容が特に印象に残っている。 この論文は「Spain」にも発表された。 カイロプラクティックの法律も無い日本における世界規模での学会であり、失敗するわけにはいかないプレッシャーと闘いながらの開催だった。 私も準備委員と発表論文の編集長を務め、この世界大会を準備するチームとして江崎社長のご苦労と献身的な働きを眼にしてきた。 日本ではカイロ業界の最大のイベントとなったが、私にはあのときの江崎社長の活躍と共に忘れがたい思い出である。 個人的にも公私共に大変お世話になった恩義ある人でもある。 惜しい人を亡くした。 今は、心よりご冥福をお祈りしたい。
by m_chiro
| 2008-04-07 17:40
| 雑記
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