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糖質と不眠症の関連
高GI食品や高GL食品が不眠症のリスクと関連血糖スパイクの影響?

 摂取後の血糖上昇の速さの指標「グリセミックインデックス(GI)」の高い食品や糖質量「グリセミックロード(GL)」の多い食品が、不眠症のリスクと相関するとする報告が「American Journal of Clinical Nutrition」12月11日オンライン版に掲載された。米国人の約3割が悩まされているとされる不眠症だが、その原因の一部が高GI食品や高GL食品の取り過ぎの可能性があるという。

 米コロンビア大学のJames Gangwisch氏らは、閉経後女性の健康調査「女性の健康イニシアチブ(WHI)」研究の参加者を対象に前向き研究を実施。食事摂取状況(高GI食品や高GL食品、および果物や野菜などの特定の食物の摂取量)と不眠症の有病率・発症率の関係を検討した。対象者数は1994~1998年のベースライン時が7万7,860人、3年間の観察期間終了時が5万3,069人。

 対象者全体を日常の食事のGI値で五分位に分け、不眠症の有病率との関連を検討。すると、普段GI値が高い食事をしている群ほど不眠症の有病率が有意に高いことが分かった。具体的には、全ての交絡因子で調整後のオッズ比が、GI値が最も低い第1五分位群に対して最も高い第5五分位群では1.11だった(傾向性P=0.0014)。また、不眠症の発症率とも有意な関連が見られ、第1五分位群に対して第5五分位群のオッズ比は1.16だった(傾向性P<0.0001)。

 さらに、添加糖類、でんぷん、精製穀物の摂取量が多く高GLの食事をしている女性で不眠症のリスクが高いことがわかった。反対に果物(ジュースでないもの)や野菜、食物繊維、全粒穀物の摂取量は不眠症のリスクが低いことと関連していた。これらの結果は、高GI・高GLが不眠症の原因であるという因果関係を証明するものではないが、閉経後女性の不眠症の関連因子であることを明らかにするものだ。

 この関連のメカニズムについてGangwisch氏は、「添加糖や精製穀物など高GI食品は血糖値の急上昇を引き起こす。血糖値が急速に上昇するとインスリンが放出されて血糖値は下がるが、アドレナリンやコルチゾールも放出され、それによって睡眠が妨げられる可能性がある」と考察している。

 なお、糖が豊富な果物の摂取が不眠症リスクでないことについては、「果物には糖が含まれているが繊維質も含んでおり、それが糖の吸収を抑制し血糖値の急上昇を防ぐ」と説明。「女性に不眠症を引き起こす犯人は、自然の食物には含まれていない精製された糖を大量に含む、高度に加工された食品であることが示唆される」と述べている。

 今回の研究は閉経後女性を対象としたものだが、著者らは「おそらく男性や全ての年齢層にこの知見は当てはまるであろう」と推察している。

関連リンクHigh glycemic index and glycemic load diets as risk factors for insomnia:analyses from the Women's Health Initiativehttps://academic.oup.com/ajcn/advance-article-abstract/doi/10.1093/ajcn/nqz275/5673520?redirectedFrom=fulltext

by m_chiro | 2020-01-08 20:35 | 分子栄養学
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