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コリャ、驚いた!
PubMedのAbstractから
“Debating the value of spine surgery.”脊椎外科手術の有用性を検討する

AOA(アメリカ整形外科学会議)の2009年度会議での驚きの報告が書かれています。
脊椎外科手術に関する専門医の意見のようです。主な内容は以下のようなものです。

腰椎の関節固定術が腰痛治療のためによく行われる手術で、全体的な椎間板症については、外科医と患者間でわずかながら承認されてきた。
しかし手術の結果とその指標については、論争の的で混乱したままである。

開示されている情報によれば、こうした手術による機能的改善が有意義であるかどうかは議論の余地があり、手術を選択するにもコストが高い。
支払う側(政府や個人)からの支持も極めて少ない。

2009年の会議では、椎間板置換術(disc replacement surgery)に対してメディケアや民間保険は必ずしも支払うべきではないとする意見が圧倒的だった。

興味深いことに、この懐疑派の中でも椎間板変性が慢性腰痛の主要な原因と信じている整形外科医は23%に過ぎなかった。

「もしもあなたに1つのレベルで退行性変性による慢性腰痛の経験があれば、どんな治療のコースを選びますか?」という仮定の質問に対して、61%が保存療法(nonoperative)と答え、38%が何もしない、と答えている。

100人以上の応答者の中で、固定術か椎間板置換術を自分の意志で選択する、と答えた脊椎外科医はただ1人だった。

脊椎外科医は、自身の退行変性による腰痛に対しては脊椎固定術や椎間板置換術を選択しない、と言う。
ほとんど全員と言っていいくらい圧倒的多数の脊椎外科医の意志である。
選択するのは「保存療法あるいは何もしない」だそうだ。
自身は保存療法を選択するという脊椎外科医が、患者さんにはそれを勧めるというのでは解せない話である。
by m_chiro | 2012-03-22 16:47 | 痛み考
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