今さら!?...「ためしてガッテン」(NHK)
先日のNHK「ためしてガッテン」の放送内容は、今更ながらの内容だった。
要するに、散々言われてきた腰痛の犯人が、実は椎間板ヘルニアではなかった、ということ。 85%が非特異的腰痛で原因が特定できないものであること。 そして、「その犯人はストレスだった」、ということに尽きる。 その番組の再放送(「驚異の回復!腰の痛み」)が、11月23日(水)午前0時15分~1時00分にあるそうだ。 「椎間板ヘルニア、そんなの関係ない」は、整形外科医として加茂先生がもう10年も前からブログを通じて発信し続けてきたことである。 「NHKさんよ、「腰痛の85%は原因不明」はもうそろそろやめにしませんか」の加茂先生の言い分もよく分かる。 学術誌にも椎間板ヘルニア責任論は度々反証されてもいる。 そうなると椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症などによる原因説の10%も怪しいわけで、実質95%が原因不明ということになるだろう。 でも、番組の中ではこう言っていた。 「5%の中に本当の椎間板ヘルニアがあるのです」。 本当のヘルニア? 偽物のヘルニアってあるわけ? 痛みを出すのが本当のヘルニアと言うなら、その痛みを出しているという根拠は何? おかしな物言いいが続いていた。 今まで椎間板ヘルニアを散々叩いておいて、今度は手のひらを返したように否定している。 なぜ否定するのか、きちんと説明して欲しいものだ。 気になるのは、今度はそれをストレスのせいだと断じていることである。 確かにストレスは重要な要因であろうが、大切なことはストレスによって身体にどういう生理学的現象が起こるのかを解説することではないだろうか。 そうでないと、犬を飼えば腰痛が治る、と思われかねない。 身体の生理学的機能性がなおざりにされ、心理的要因だけがクローズアップされる現象は、腰痛ヘルニア説の対局にある言い回しに過ぎなくなる。 そのことを心配しないではいられない。
by m_chiro
| 2011-11-19 16:08
| 痛み考
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