巨刺法の応用から❷ 適応について
巨刺法を「陰陽交叉取穴法」として紹介した西田晧一医師は、自著「東洋医学見聞録・中巻」で症例を交えて記載している。
この方法の採用には、明確な適応条件がある。
なんでも効くという話ではない。

その解説によると、
第一に、「経脈が明確」であること。
第二に、「運動痛」があること。
第三に、「器質的な変化」がないこと。
第四に、「機能的な運動痛」であること。
第五に、あらゆる関節痛、神経痛、あらゆる部位の捻挫や痛み、痛風にも応用できる。


適応をまとめると、そう言えそうかな。
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# by m_chiro | 2017-04-11 09:34 | 症例 | Trackback | Comments(0)
巨刺法の応用から❶ 「右長拇指外転筋・腱鞘炎」
① 40代主婦の「右拇指外転筋腱鞘炎」

2~3日前頃から偏頭痛に悩まされるようになった主婦が来院した。
頭痛は慢性的で反復発症する。
今回は左眼窩の苦しさも顕著で脳神経外科を受診し、CT検査では問題がなかった。
ストレスだろう、と言われたらしい。
「でも辛いので」と来院されたのだが、見ると右手の1指、2指から手首にかけて固定具がつけてあった。
1月の除雪作業から右手の腱鞘炎を患ったと言う。
鍼灸や柔整師の治療を続けてきたが緩解せず、炎症期を過ぎても固定具をつけないと主婦の仕事ができないそうである。

可動と痛みの出現部位を確認すると、外転での動きで顕著である。
母指と第2指を開く動作ができない。ハサミは使えない、と言う。
そこで巨刺法の応用を試みることにした。
私は鍼を使えないので、あくまでもその概念の応用形としての手技になる。
それでも経穴はよくわからない。
そこで弱点をカバーする意味で、巨刺法の要穴チャートを頼りにタッチトークで経穴を特定することを行っている。
そこから得られた情報は、以下
1.「子午線」を使うこと
2.クロスラインで取穴すること
3.現象が「肺経」で、潜象は募穴「中極」に取ること。

「中極」と出ても、その穴がどこにあるのか分からない。
そこで経穴表から探した。任脈上にあり、臍点と恥骨点を結ぶ線上で恥骨点から1/5のところだとある。鍼灸器具の刺さない刺激具「てい針」を使って刺激を行った。

c0113928_10154359.jpg


間もなく刺激中に組織の変化を感じたので、刺激したままで腱鞘炎のある手首を動かさせてみた。
「アレッ! 動くよ!…痛くない!、不思議!! 何で?…」
確かに、不思議だ! 理由は分からない。知らない!
今度は、1指と2指を開くように動かさせてみた。
「開く! 開く! さっきまで開かなかったのに….」
「不思議!!!」

このように巨刺法をタッチトークで応用するようにしてから、精度がグンと上がったように思う。ただし、応用できる問題に限定的ではある。

治療が終わって、彼女が聞いてきた。
「私卵巣の手術をしているのだけど、それ以来、下腹部周辺が何かと気になるんで婦人科で聞いたら、手術で癒着しやすい体質なのかもしれない、と言われたんですが、関係があるのでしょうか?」
それは、よくわからない。
でも癒着による膜系の連鎖は、とても問題発生の元になり得るのだろう。
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# by m_chiro | 2017-04-10 10:16 | 症例 | Trackback | Comments(0)
偏頭痛、今回は薬が効かない!
偏頭痛の女性。
トリプタン系の薬が使われるようになって、楽に日常生活が送れるようになった。
その夢の薬も、今回ばかりは効かない! 
「もう4日間飲んでいるんだけど...。いつもは効くのに….」

最近、何か取り組んでいるイベントや熱中している趣味などがありますか?
と聞くと、「千羽鶴を折っている」という。
肩こりもひどい、らしい。

タッチトークすると、自律神経バランスの優先が必要と反応する。
しかも副交感神経の優先である。
動眼神経と舌咽神経でイレギュラーな反応がみられた。
左毛様体反射(+)、軟口蓋に抑制バランス、咽頭反射(+)耳下腺の刺激応答(+)
交感神経ではC2で抑制バランス(+)である。
おそらく上頚神経節からの入力バランスの問題かもしれない。

それらに対し、小脳経由で刺激を行った。
入力部位は後頭下とC2を用いた。

これで頭がモヤモヤした感じがなくなり、偏頭痛も緩解した。
いつも左眼の奥が痛むのが前兆らしい。

投薬効果がなかったのは、こうした自律神経バランスがうまく機能していないのも一因かもしれない。
自律神経系は「緊張と抑制」の兼ね合いが厄介そうだ。
緊張にはリラックス、といった単純な仕組みではないのだろう。

翌日、電話で痛まなくなったと連絡があった。
千羽鶴もノルマがあってのことだろうが、余り根を詰めて自律神経系の緊張状態が続くのも問題なのだろう。
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# by m_chiro | 2017-03-17 11:40 | 症例 | Trackback | Comments(0)
患者さんはレトリバー(笑)
隣の町内に、何かあると治療にみえる患者さんがいる。
愛犬家で、レトリバーを二匹飼育している。
犬は12歳だというから老境に入った。

その犬が、動きはじめにキャンと鳴いて、歩きだすと跛行するようになったらしい。
獣医さんの診断は、腰の骨の損傷で神経が圧迫されているとのこと。
ステロイドを注射され投薬治療を受けてきた。
4日目に入ったが、一向に変化がない。
それで日曜日に彼女から電話が入った。
愛犬家どうしで、相談に乗ってほしい、ということらしい。

よくよく聞いていると、キャンと鳴いて痛そうなそぶりは、動きはじめや歩きはじめらしい。
そのあとは、跛行するものの歩くことができるようだ。
数年前、前脚が同じようになって、そのときは頸椎の損傷と言われたが、それは回復した既往がある。

ステロイドを使わなければならないほどの痛みがあるのであれば、歩行すれば更に悪化するだろう。
でも跛行しても歩けるのだから、筋筋膜などの違う問題ではないだろうか。
そう言うと、飼い主は「マッサージしてあげようと思うので、どうしたらいい?」という。
これから連れて行くから教えてほしい、ということになった。

やれやれ、犬のマッサージを教える羽目になるとは…..。

すぐにやってきて、大きなレトリバーをみた。
確かに跛行する。
ゴロリと横になったので、獣医さんのいう腰椎の損傷とやらを調べたが触診するかぎりでは問題なさそうである。
むしろ下部頸椎のひとつ(犬の解剖は分からないので特定できないが..)が検査で反応する。

アクチベーターで、その椎骨をCWトルクでアジャストした。
筋のトーンをみると大腿後部の筋にわずかながら左右差がある。
マッサージするなら、その筋の中心部に集めるように刺激して、中心部は逆に開くように刺激する。あるいは筋全体を圧縮するように把持する。3つの方法を指導していたら、その犬がウトウトと眠りはじめた。

「あれ、ずいぶんリラックスしちゃって!…」と飼い主さん。
しばらく雑談して、帰りを促しても起き上がろうとしない。

もう帰るよ!、と言って立たせると、すんなり立って歩きはじめた。
「アレッ、歩けるじゃん!、よかったねぇ~!!」と言いながら帰っていった。

翌日、電話が入り、「あれから、もっとよくなったよ!、獣医さんもずいぶん良くなったねと驚いてた! 念のために明日もまた診せてください」だって…..。
またステロイド注射の注射をされた。

そんな重大な損傷ではないだろうに、犬たちも大変だなぁ~。

翌々日には、飼い主さんが顔を見せて状態を教えてくれた。
「おかげでよくなったよ~。結局、首が悪かったんだろうか? いつも同じ格好で寝ていたけど、今はいろいろな格好で寝るようになったし…。これ、お礼!」といってお酒を頂いた。
治療費の代わりだそうだ。

有難く、ご馳走になります<(_ _)><(_ _)>。
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# by m_chiro | 2017-03-15 11:26 | わん・にゃん物語 | Trackback | Comments(0)
最も危険な細菌12種類を、薬剤耐性でWHOが公表
【ジュネーブ共同】世界保健機関(WHO)は27日、抗生物質(抗菌薬)が効かず、世界的に大きな問題になっている12種類の細菌のリストを公表した。

人類にとって最も危険な病原菌だとして、各国に抗菌薬の迅速な開発を促した。

WHOは「これらの菌の抗生物質への抵抗は強くなっており、治療の手段は尽きつつある」と警告している。

WHOは細菌を抗菌薬開発の緊急度に応じて「重大」「高度」「中位」に分類

重大は多剤耐性アシネトバクター、多剤耐性緑膿(りょくのう)菌、カルバペネム耐性腸内細菌科細菌(CRE)の3種類

高度の6種類にはメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)、食中毒の原因となるサルモネラ菌、胃や十二指腸の潰瘍を起こすヘリコバクター・ピロリ(ピロリ菌)が含まれている。

WHO当局者は「抗菌薬の開発を市場に任せておくと、間に合わなくなる恐れがある」として各国政府の主体的な関与を求めた。
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# by m_chiro | 2017-03-04 08:52 | 雑記 | Trackback | Comments(0)



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