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3月13日(日)はセミナー講師の日
以前から依頼されていたJSC東日本支部主催で、3月13日(日)に東京でセミナーを行うことになった。
3月13日は、セミナー講師の日だ。
主に技術講習なので参加人数が限定されている。
テーマは「身体フロー現象からみた軸停滞リリース」
私が近年温めてきた「Somatic Flow Therapy;身体フロー療法」のイントロダクションを行おうと思う。
カイロのコンセプトの延長線から話を進めてほしい、という要望だった。
そこに無理があったら、その技術のコンセプトも違ったものになるからということだろう。

カイロプラクティックの臨床では、主に動力学的あるいは生体力学的視点で身体を診ることが主流だった。
近年、神経学的視点が重要視されるようになり、多くの治療家が神経学を学びだした。
神経学は重要である。カイロプラクティックの創世期には、神経系の調節に
だが、人は神経の塊というわけではない。

神経学者であり神経科医でもあるアントニオ・ダマシオは、「無意識の脳 自己意識の脳」の中で、脳神経に関する思考の実験を紹介していた。
たしか、脳神経系を培養液の中で生存させることができたとして、人としての素質や能力が成長できるとは思えない、という内容だったと思う。

人は、いくつものサブシステムが並立して機能しているということだろう。
神経系もその一つにすぎない。
どこがそれらのシステムを統合するのだろうか、大いなる関心事だ。

今回のセミナーで行う視点は、どちらかといえば生物学的視点になるだろうか。
だからと言って、生物学的視点が優れているというつもりではない。
生体力学的であれ、動力学的、神経学的、そして生物学的であれ、これらは少なからず相関している。
だからどの視点が優れているという話ではない。
人のサブシステム系を統合するのはどこだろうか、という拭えない疑問を抱えながら、生物学的に診るという引き出しも模索したいと思うからである。

アジャストメントのカイロの手法も、力度を極力抑えてスピン・タッチ/合わせたベクトルの中にバリアを探す/バリアに感覚タッチを行い、そこをモニターしてアジャストの種別を決める、
刺激は力度を抑えて行う方法を使う。
受け入れてもらえるだろうか分からないが、そんなワークショップにしようかと考えている。
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by m_chiro | 2016-02-22 09:49 | 守屋カイロ・オフィス | Trackback | Comments(0)
脳の起源は5億年前に!
「脳の進化的起源を解明-脊椎動物の脳の領域化は5億年以上前に成立-」
(理研と兵庫医大グループの研究から)

脳がいつからどのような形で進化したか? 
ヌタウナギで脳の発生過程を調べた研究が発表された。
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                (奥のウナギがヌタウナギ)

ヤツメウナギ(円口類)では見つかっていなかった内側基底核がヌタウナギの胚に存在するのだそうだ。
研究は、小脳の発生場となる菱脳唇(りょうのうしん)という部分と、小脳の神経が作られる遺伝子発生も見つけている。

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この2つの領域がヌタウナギで見つかったことで、脊椎動物の脳の起源を5億年以上前に遡れることが分かった。
随分早い段階で、脳は増築の準備を始めていたということだろうか。
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by m_chiro | 2016-02-17 10:27 | 「神経学」覚書 | Trackback | Comments(0)
粘菌の知性・細胞の知恵
近年ハマっていること。それは生物のこと。
特に細胞や原初の生きもの、例えば真核微生物とか、とても興味深い。

細胞については、団まりあ氏(個人になられてしまったが、惜しいことである)の著作には、多くの示唆をいただいた。
「細胞の意思」、「性の話をしましょう」、「性と進化の秘密」、などを読んだが、タイトルからも窺がえるように擬人化された細胞論である。

素人にはとても面白く読めた。
擬人化して考察する研究者や学者の評価は、学会内での評価はあまりいいとは言えないような印象がある。でも、分かりやすく伝えてもらうには有難いことなのだ。
そもそも学問は人間や社会の役に立ってこそ、学問が活きる。
だから、難しくて読んでも分からないような学術書は、専門家の役に立ちこそすれ素人には無用の長物にすぎないのだ。
その団まりあ氏は、粘菌を飼っていたいたことを本の中で紹介していた。

ところで、2008年にイグノーベル賞を受賞した中垣俊之著「粘菌その驚くべき知性」も合わせて読んで、ますます脳のない生きものの生態に惹かれてしまった。
粘菌を飼いたいと思った。

我が家のは捨て犬が3匹、人と同居している。
というより犬の棲み処に我々夫婦が居候しているようなもんだ。
めだかもいる。ヤモリも棲みついている(家の中ではないが..)。
かつては捨て猫もいたが、今では猫たちは亡くなってしまった。
その上に粘菌を飼い始めたら、今度は家内が家出しそうだから我慢している。
それほど粘菌はおもしろい。

なにより賢い。
脳や神経がないのに賢いなどというと、そんなバカな、と思ってしまうが本当にそう思う。
まさに知性なのだ。そのうえ死なない。

スーパーコンピューターでも時間がかかる知われるシュタイナー問題をいとも簡単に解いてしまう。
コンピューターのようにCPUがないのに、細胞間で生きるという合目的活動に感動する。
人は脳や神経の塊ではない。
免疫系も、循環器系も、さまざまなシステム系が並列に作動する生きものなのだろうが、いったい、どこでどこが統合しているのだろう。

中垣氏や粘菌研究者のレポートも紹介されていたTEDを見つけた。
私が長々と解説しているより、それを聞いてもらった方が早い。
ヘザー・ベネットという女性の講演である(タイトルをクリックすると観れます)
「準知的粘菌が人類に教えてくれること」
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by m_chiro | 2016-02-16 09:47 | 雑記 | Trackback | Comments(0)
寒中の春日和
今年は雪が少ない年である。
今のところは....。

今日は2月8日。
例年であれば、一番冷え込む時期である。
ところが、朝から陽射しがあり、
あちこちに積み上げられた除雪されて山のようになった雪塊も、
今日一日で ずいぶん小さくなった。

お日様がありがたい!

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夕暮れ時になって、めずらしく夕焼けも...。
そこへ飛行機雲が、おかしな軌道で青空のキャンパスに色を添えている。
思わず写真におさめた。
例年を思えば不気味な春日和。
明日から、また真冬日に逆戻りのようだが、
ほんの一日でも暖かな陽射しはありがたい。

こんな年は、春の訪れが遅くなる。
だらだらと長い冬空が続く。
そうならないことを願うばかりだが、
冬は冬らしくあって、春を迎えるのがいいのかも....。
それでも暖冬は、やはり過ごしやすい。
複雑な心境で、今日の春日和を過ごした。

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by m_chiro | 2016-02-07 22:54 | 庄内の記 | Trackback | Comments(0)
SLRテストもX線写真も、椎間板ヘルニアの確認にはならない
腰痛・下肢痛の診断に用いられている簡便な徒手検査法がある。
下肢伸展挙上テスト(Straight Leg Raising Test)、略してSLRと呼ばれている。
カイロプラクティックの臨床でも定番の検査とされた。

「整形外科テスト法」(医道の日本社、2009、291頁)に、SLRの検査法とその診断基準が紹介されている。
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下肢を伸展させて挙上していくと、L5-S2レベルの坐骨神経の神経根が伸展されるとしている。
もしその部位に何らかの病変があると神経根にストレッチによる刺激が加わり、痛みを発症するというもの。
0度~35度では硬膜の動きがないので、坐骨神経への刺激は極少ない。
だから、もしもこの角度内で痛みが始まれば硬膜外病変として梨状筋や仙腸関節の病変を疑う。

神経根が動き出す前の(35度以内)で大腿後面に鈍痛があれば、それはハムストリング筋の過緊張ということになる。
椎間板病変は35度~70度の範囲内での痛みとされる。
これも神経根が伸長刺激で痛みを発症するという前提に立ってのものだが、その根拠も怪しい。
痛み刺激は受容器から送られるという原則に立てば、確固たる根拠も怪しい。
なぜ生理学的機序を逆行して末梢に痛みが起こるのか、という問題が拭えない。

100歩譲って、神経根は過敏な部位だとすれば、炎症性の問題が浮上する。
だとすれば、SLRなどで確認するまでもなく、35度以内の低角度でも痛むことだろう。
だから、動作痛に関係なく自発性の痛みが起こるはずだろう。

それを更に痛みを増強させるテストをしたところで、患者さんは心理的・肉体的苦痛を再現されるだけの話ではないのか。
要するに、SLRテストで椎間板ヘルニアの存在を確認できるわけではないのだ。

また、70度以上の角度で痛むのは、椎間関節の動きに伴うものだから椎間関節障害を疑う。
これとてハムストリング筋の硬い人や股関節などの可動性の問題でも挙上しにくい。
それ以上に無理に上げようとすれば、痛みを訴えるはずなのだが...。
SLRテストは、そんなスクリーニング・テストということになる。

腰下肢痛を訴える症状、特に若年成人の坐骨神経痛患者ではSLRの記録が要求されている。
おもしろいことに、脊柱管狭窄症の高齢者ではSLRに陽性兆候が見られないことが多いのだそうだ。


日本整形外科学会監修の「腰椎椎間板ヘルニア 診療ガイドライン」では、第3章 診断「Clinical Question 3 単純X線写真は腰椎椎間板ヘルニアの診断に必要か」の項目に、「単純X線写真で腰椎椎間板ヘルニアの描出は不可能である」と断定している。
推奨度もグレード3で、他疾患、例えば腫瘍、骨破壊性病変、外傷などを除外することの有用性が指摘されているだけである。

X線写真は、最近の腰痛診療のガイドラインでは、ほとんど推奨されていないということである。それなのに、なぜか何でもレントゲン!は廃れない。
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by m_chiro | 2016-02-07 12:12 | 痛み考 | Trackback | Comments(0)



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