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砂川直子さんの「愛しき人よfeaturing」
どこもかしこも商業地区が郊外に移動し、町中に人通りが少なくなった。
酒田の町も、ご同様のドーナツ現象である。
郊外の大型ショッピングモールには若者や家族連れで賑わうが、町中には人通りも疎らである。

これではいかん、なんとかせな!、と町なかに人を呼び戻すイベントが企画されている。
若い人たちが実行委員として企画して、最初の試みが6月28日(日)に開催された。
それは「E∞FESTA」というイベントで、私の大好きな歌手・砂川直子さんも協力し、夕方からコンサートを行った。

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中心地にある中央公園の屋外ステージでのコンサートだ。
直子さんの歌は果たして屋外向きだろうか、と心配しながら聴きに行った。
音大の同窓だというバイオリニスト、ピアニストも参加されて、とても楽しみな内容だったのである。

砂川直子さんに歌ってほしいと願っていた曲がある。
以前に記事で紹介したパガニーニを主人公にした映画「愛と狂気のバイオリニスト」の主題歌「愛しき人よ」である(ニコール・シャジンガーの「愛しき人よ」)。
映画で吹き替えはニコール・シャジンガーが歌った。

パガニーニのバイオリン協奏曲第4番~第2楽章に、ゲーテの詩「恋人のそばに」、いずれも映画に向けてアレンジされた曲である。
ところが、その楽譜が公開されていないらしい。
それじゃ無理か!と思っていたら、なんとこの音大の同窓の3人が協力して、録画から楽譜に起こしたらしい。
イタリア語の歌詞は、砂川直子さんが耳コピで仕上げたという。

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素晴らしかった!
身震いするほど感動した。
歌いだした途端、それまでの会場のざわめきがピーンと張りつめたようになり、彼女のソプラノの澄んだ歌声が胸を打った。
おそらく日本人歌手では本邦初のカバー曲になったのではないだろうか。
なんとも幸運で至福な時間だった。
また屋内で聴きたい!!
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by m_chiro | 2015-06-30 15:12 | 庄内の記 | Trackback | Comments(0)
日曜の朝は絶妙の演奏を聴きながら
マイケル・ジャクソンの「Beat It」を、カバーした演奏。
アコースティック・ギターだけで絶妙な演奏です!




もうひとつは、リスト作曲の「ラ・カンパネッラ」。
この曲は演奏難易度S級だそうです。
ピアニストは、ウクライナのヴァレンティーナ・リシッツァ。
見ても聴いても、魅了されます、酔いしれます。




そして今日は、酒田市内の中央公園で屋外ライブ「E∞FESTA」が開催されます。
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夜には、砂川直子さんのコンサートも。
楽しみです!

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by m_chiro | 2015-06-28 09:32 | 雑記 | Trackback | Comments(0)
典型的な「上後鋸筋TrP徴候」の症例
先日から50代男性(技術職・会社員)の治療を行っている。

10日ほど前、仕事中に左頚背部が苦しくなった。
我慢しながら仕事をしているうちに左上肢の方まで痛みが広がり、尺側から第4‐5指までジンジンと痺れるようになった。
その日の夜から、痛みで眠れなくなる。
背中をベッドにつけると痛みが増幅してくる。

これでは仕事もできない、会社に診断書も出さなければならない、と近くの総合クリニックの診察を受けた。

X-rayで、頸椎に年相応の狭小と骨棘がみつかった。
骨棘が神経を圧迫しているのが原因とされ、診断名は「頚椎症」だった。
メチコバール、リリカ、ブレドニゾロン、坐薬(50mg)を処方される。
これで1週間経っても軽減しなければ、整形外科へ転医し手術も選択肢に入る、と説明されたようである。

鎮痛薬が効いて、何とか眠れるようになった。
それでも時々目覚める。仕事を休んで家で静養しているが、時々、左肩から上肢にかけて差し込むような痛みが発作的に起こる。筋スパズムのようだ。
肘から下の尺側は、常に痛苦しさがあり、4~5指の痺れで感覚も鈍くなった。

頸椎可動域で、左圧縮性の動きや左回旋で末梢への痛みが増強する。
小指の伸筋<屈筋で+2。力が入らない。
深部反射に有意な左右差はない。

差し込むような痛みは、どんな状況でおこるのだろう?
「昨晩は食後に椅子に座ってTVを観ているときに急に起こった」

どうしたら軽減したのだろう?
「立ち上がって姿勢を変え、背中の苦しいところを押さえて上体を右に捻るように動かしていたら、次第に発作状の痛みはおさまってきた」

それって椅子寄りかかって、もたれるように座っていた時に痛み出したのでは?
どうも、そうらしい。

以上の状況から、上後鋸筋のトリガーポイント(TrP)を疑ってみた。
それで左肩甲骨を外転させるようにして、上後鋸筋の肋骨角方向に肩甲骨内側に押し込むように硬結部を押圧すると、左上肢~指先まで痛みと痺れが再現される。
上後鋸筋は、僧帽筋、菱形筋の下層深部にある。しかも肩甲骨内側上角の下に入るため、肩甲骨に遮られてトリガーポイントに直接触れにくい。
座位で左上肢を対側に固定して、左肩甲骨が外転するように保持した状態で押圧しなければTrPに触れにくいのだ。
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(『骨格筋の形と触診法』より)

症状もマニュアル通りの現れ方をしている。
末梢神経障害か、TrPか、の鑑別はTrPの押圧で症状が再現されることだ。
末梢神経障害であれば、そんなわけにはいかないので、分かりやすい。

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「これって私の症状と全く同じですね。ということは首の神経じゃなくて、筋肉の問題なんですか? それでもしも手術などされたらたまらないなぁ~!」 

それでも、なぜ左上後鋸筋がターゲットにされたのだろう?
関連性を疑う要因がいくつかあげられた。
1.仕事で機械が故障し、修理するのに首を傾けて窮屈な姿勢で作業をした。
2.いろいろあって寝不足が続いた。
3.認知症の父親を家族で介護していて、状態が良くない日が続いてイライラしたり、声を荒げて注意したりした(そんな時は発作的な痛みに襲われた)。
4.以前、酷いムチ打ち症で入院したことがある。

問題が複合して絡み合い、発症したのだろう。
上後鋸筋が緊張する患者さんは少なくない。
でも症状の出方はそれぞれで、必ずしもマニュアル通りではないが、この患者さんは絵に描いたようにピッタリの病態だった。

上後鋸筋のTrPは、治療時の患者のポジションに留意しなければならない。
腰部の前弯を確保し、肩甲骨の外転位を保つことことがポイントである。
体幹を軽度伸展位に保って、両腕を治療ベッドから床に下垂させて肩甲骨を外転する姿位をとらせて行うようにしている。
そうしないと腹臥位が保てないことがあるからだ。
夜寝るときも腰部にバスタオルをロール状にして腰に巻いておくと、腰部を軽く伸展状態に保つことができる。眠りが妨げられる痛みがある、この病態の患者さんには試させるといいだろう。
ただし、あくまでも過度にならないように、腰痛を引き起こす恐れのない前弯状態にすることである。

在宅でテニスボールでのケアをする時も、腰部の前弯を確保し当該部位の肩甲骨を外転・外旋位に保って行うべきである。
その方が、効率よく在宅ケアができる。
くれぐれもやり過ぎないことも注意したほうがいい。

この患者さんも、朝まで熟睡できるようになり、尺側の違和感と指先の感覚鈍麻が残る程度になった。
手術に怯えていたが、そういう障害ではないことが分かっただけで心理的にも随分楽になったようだった。
上後鋸筋は吸気を補助する筋なので、イライラしながら大声出すのも要注意である。
本人もそのことに気づきはじめたようだった。

トリガーポイントが作られる背景には、どうも複合した罠がありそうだ。
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by m_chiro | 2015-06-24 17:10 | 症例 | Trackback | Comments(0)
ピロリ菌のメッセージを聴け!
胃の中は塩酸よりも強酸状態である。
そんな環境の中で菌類は生息できない、と誰もが信じて疑わなかった。
ところがピロリ菌なるものが発見された。1979年のことである。
ピロリ菌を発見し、胃潰瘍や胃がんとの因果関係を証明したロビン・ワレン博士とビリー・マーシャル博士が、その功績によりノーベル賞を受賞したのだった。
ピロリ菌と胃がんとの因果関係の証明に貢献した、もう一人の功労者であるマーチン・ブレイザー博士が、最近本を出版したという。“Missing Microbes”(失われた細菌)という本である。
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翻訳本が間もなく刊行されるらしいが、それに先立ちニュースになっていた。

その話題の内容に驚いた。
ピロリ菌を除外すると、胃がんのリスクは減るが、逆に食道がんのリスクが高くなる、というのである。
今や、WHOも「ピロリ菌を第一級発がん微生物」としている(1944)のである。
もはや定説になっているピロリ菌を、病原菌ではなく共生菌としての働きを説いている。

ブレイザー博士自身が、ピロリ菌を除菌する手法確立のために自分自身を実験台にしたのだったが、その後は逆流性食道炎に悩ませることになった、という体験に基づいて警告を発しているのだという。

「ピロリ菌は病原菌ではなく共生菌(1) ピロリ菌を除菌すると食道がんに」

ピロリ菌が起こすマイルドな胃痛は、私達の免疫細胞に、胃の状態が芳しくないことを伝えるメッセージだったんです。免疫細胞は、ピロリ菌からのメッセージを受け取ることで、胃液の量を増やしたり、減らしたりして、塩酸よりも強い胃液が胃粘膜をやぶり胃壁を傷つけることを防止しているのです。

ピロリ菌が起こすマイルドな胃痛が起きた時に、私達がすべきことは、ストレスを解消し、暴飲暴食などの不摂生を止めることです。胃薬を飲んで痛みを無理矢理に抑えてしまうことではないんです。


その内容を、次のように図にまとめてみた。
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by m_chiro | 2015-06-19 18:30 | Books | Trackback | Comments(0)
盟友・荒木徹先生逝く
この業界に入った頃に知り合い、その後も長く業界活動を共に頑張ってきた盟友・荒木徹先生が6月6日に亡くなられた。

彼は鹿児島県在住で「せぼね研究所」を開設し、壮年期に大病をした。
そのために業界活動も退いて、それからは自適に仕事と趣味を楽しんで生きた人だった。
それに、とにかく多趣味な人だった。
カメラなどのメカニックが好きで、写真はとても感性のある撮り方をしていた。
最近も、散歩しながら見かけた路傍の花々を撮ってFacebook上にアップし、見る友の眼を楽しませていたものである。

業界活動時代には業界誌の編集にも、その能力を発揮していたのである。
いつからか、「ゴム銃」や「紙ヒコーキ」の製作をはじめて、仲間をつくりイベントや競技会を開催していた。
地方のマスコミにも登場するほど、趣味が高じて楽しげな様子を時に報告してくれていたのだった。

また、彼は鹿児島からカイロプラクティックを志す青年を、私のところに研修生として2人派遣してくれた。
あれから、もう20年を過ぎたんだね。
その彼らも独立し、今では業界を牽引する役割を担っている。

その昔、鹿児島の自宅にお邪魔したこともあった。
一晩泊めていただき奥様も交えて語り合った夜のことも、ついこの間のように鮮明である。
この時、確か子供さんが幼稚園に通園している年頃で、半ズボンに上半身裸のいで立ちで朝の通園時刻に騒々しいひと時だった。
裸で過ごす教育方針の幼稚園なのだ、と教えてくれた。
その子も今では成人し、お父さんが遺した「せぼね研究所」を継承することになったそうだ。
他人事ながらも、よかったなぁ~と思う。
そういえば、「息子が後継することになった」と手元に置いて育てることにしたと話していた。
そんな境遇に至ったことも、うれしそうだった。
私には「まだ仕事してるの?」などと、からかい半分に電話し来たこともあったね。

手作りのゴム銃やら、紙トンボ、用済みのクラシックなカメラも治療室の飾り物にして、と送ってくれた。
そんな「荒木コレクション」を写真におさめた。
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ステーブ・マックインが「拳銃無宿」で使ったモデル、ジェームス・ボンドの愛用ベレッタ、一番精度の高いゴム銃などなど、子供心に帰る時間を楽しませてもらった。
ありがとう!

最後の言葉も交わすことなく、さよならも告げずに旅立ってしまったね。
そんなことを思っていると、「また逢えるよ….」という声が聞こえてきそうだった。
そうだね荒木先生、また逢う日までの「さようなら」にしよう…..。
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by m_chiro | 2015-06-17 18:54 | 雑記 | Trackback | Comments(0)
運動部の高2男子、「頭痛とめまい感」の正体…
運動部の高2男子が来院した。
試合を4日後に控えて、頭痛とめまい感に悩まされるようになった。
コーチからは、身体の使い方のアンバランスを指摘されているという。
なんでも左半身がしっかり使えていないという指摘を受けたそうだ。

めまい感はちょっとした頭部の動きの変化で起こるようだ。
眼球運動では、左眼球の右下方の動きが抑制されている。
対光反射での神経学的な異常はないが、縮瞳はとろい。
頸部の左項部の筋群が横隔膜付着部周辺まで過緊張している。
身体の左外側には場の歪みも感じる。
神経系の混戦状態(クロストーク)があるようだ。
こうしたケースではイレギュラーな身体反応が起きやすくなる。
おそらく左眼球の右下方への抑制バラランスは擬態だろう(案の定、混戦をリリースすると左眼球の左下方の抑制に変わった)。

これらの情報から、この生徒の日常生活を推測してみた。
そして、治療を終えてから、こんな謎解きをしながら説明を試みてみた。
学生には、その方が腑に落ちやすいだろう。

「最近、教室の席替えでもあった?」
「はい…」

「君は黒板に向かって右端の机に代わったのかな?」
「え~と、そうです....」

「君の左横の机には、彼女でも来たの?」
「いいえ、男です」

「それじゃ、すごく仲の良い友達だな…?」
「はい、部活は違うんだけど、友達なんです」

「それで頭痛もするし、ふらつきも起こるんだよ。授業中でも仲良くしてるんだろう!」
「…..???」

「椅子ごと黒板の中央部に向きを変えて座るようにしたほうがいいよ。隣の友達とばかり仲良くしないで..(笑)」
「なんで?」と聞くので、その理由を説明してあげた。

「もう一つ、夜の8時以降は、試合が終わるまでスマホ禁止!、TVを見るのも止める…」
すると、同席していた母親が大声で笑いだした。

「何でおかしいの?」と私が聞くと、
「だって、この子、夜8時からは寝るまでスマホとTVから離れないもの…」と、お母さんが笑っている。

「試合が終わるまで、スマホは仏壇に預けておきなさい。すると、きっといい成績が出るよ!…..、 笑ってるけどホントだよ。冗談じゃないんだよ! 約束を守らなかったら、結果は期待できないなぁ~」

その5日後に、試合の結果が地方版に出ていた。
なんと、彼は3位入賞だった。
しかも自己ベストの記録。初の入賞である。

いい結果が出て、よかった!
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by m_chiro | 2015-06-11 18:16 | 症例 | Trackback | Comments(0)
急性腰痛は安静にすべきか! それとも運動療法を行うべきか?②
前回の記事で、ぎっくり腰(急性腰痛)対応への信頼できる調査の論文を紹介した。
記事で「日常的な軽度の活動が望ましい」だろうと結論したが、それを裏付ける調査が発表されていた。併せて紹介しておきたい。
次の論文である。

“The treatment of acute low back pain--bed rest, exercises, or ordinary activity?”
「ぎっくり腰(急性腰痛)の治療は―安静臥位、運動、それとも一般的な通常の日常生活を過ごす―」
この論文は、世界的に権威のある医学雑誌“NEJM”に発表されている(1995)。

その調査によると、急性腰痛患者186名3群に分けてRCT(ランダム比較試験)を行った。
❶「2日間のベッドでの安静臥位」群、67名。
❷「背部のモビリゼーション・エクササイズ:back-mobilizing exercises」群、52名。
❸「許容範囲での一般的な通常の日常生活を過ごす」群、67名。

これらの3群を、3週間後と12週間後に、痛みの持続時間、疼痛強度、腰椎屈曲、動作する能力、オスウェストリー腰部障害指数、欠勤日数などよる差を統計学的に比較している。

その結果、最も回復が遅かったのは「安静臥位」群で、運動療法群は欠勤日数でこそ「安静臥位群」に勝るものの、すべての面で「日常生活群」には及ばなかったのである。

この調査からみても、ぎっくり腰への対応は前回の記事で結論したように「できる限り日常生活を通常通りに過ごす」ことが、もっとも有効な対応であることが分かる。
ぎっくり腰でみえる患者さんがおられるが、運動療法的な対応は避けることが患者さんのためになるということのようだ。
それには激痛で動けない限り、安静臥位を勧めないこと。
許容範囲での一般的な通常の日常生活を過ごすこと。
それが快方への早道のようである。


●ある症例から●
先日、30代の女性が「ぎっくり腰」で治療にみえた。2歳の子供がいる。
その子供を抱き上げようと前屈姿勢になった時に、魔女の一撃を受けた。
何とか仕事(デスクワーク)に出て、仕事をしているうちに、痛みが強くなり座っていることも辛くなった。
やっとの思いで車に乗り込み、治療室にたどりついた時には、歩くことも座ることもできないほどの痛みになった。
身体は捩れて、直立位も辛そうだった。右の大腿前部にまで痛みが広がる。

ともかく一番楽な姿勢でベッドに寝てもらったが、寝ることも安静位も「楽」とは言い難かったようだ。
話をしながら、足関節と頭蓋から姿勢運動制御系をコントロールし、加えて右大腰筋の起始と停止部に手掌接触したままでトーンを調整した。
腰部には直接対応しなかった。

ぎっくり腰になる数日目から、右の肩甲骨下部が苦しくなっていたようだ。
ぎっくり腰は、心身の時間軸におけるプロセスの一つの断面にすぎない。
腰痛のほとんどが、背景にストレスがあるとされている。
ストレスの有無を尋ねると、「そんな気になっているほどのことはない!」という。
ストレス状態にあるという認識もなさそうだ。

質問を変えてみた。
「ぎっくり腰になって、腰のことでなくて、一番気になることや困ることは何かある?」。
「会社が移転するので、引っ越しが迫っている」
「引っ越しは業者に任せればいい話だから、そんなに気にしなくてもいいんじゃないの?」
「引っ越しの責任者なんですよ。それに、住まいもアパートから実家に引っ越すことになってるし…。引っ越しがダブってしまって…」。
期限付きの仕事もあるようだ。
聴いて行くと、公私を含めて盛り沢山のイベントが組まれている。
主婦に、母親に、仕事の役回りも含めると、張りつめて生活していることが窺がえる。

「それをストレスというんだよ。社会的、精神的、肉体的、3つのストレスが複合してるんじゃないの。思うように行かなくてイライラもするでしょう。呼吸が詰まってるから、横隔膜のところが苦しくなっていたんだと思うよ。自分が忙しいのに、頼まれると嫌と言えなくて、また背負い込んでんじゃないの? 頭でカッカしながら、顔で笑って、いい責任者になろうと…」。
「まったくそうです!」
そんな「ストレス」と「ぎっくり腰」が、どう関連しているかという話をしながら、対応すべきことのアドバイスを行った。

右大腿前面の痛みはなくなっている。
今日は動くのも辛いだろうから、会社は休んで1~2日間は無理をしない。
ときどき歩けるか動いてみること。
動けるようだったら、できる範囲で日常生活を通常通りに過ごすこと。
そして3日目に、もう一度治療しましょう。

約束通りに3日目に治療にみえた。
「動けるようになりました! 会社の引っ越しは分担して、自宅の引っ越しは業者に任せることにしました。
まだ腰をかばって動いてますけど….。明日から会社に出ます」

「職場では、あなたの右側には誰もいないでしょう? 社員はみんな左側にいるんじゃないの? 」
「そうですけど…、なんで?」
「下半身だけ正面を向いて、上体や顔は左を向くように、あなたの身体が教育されているようだからね。一方向の動きで長い時間止めないで、もっと動きを解放した方がいいよ」
「そうなんですか…。新しい社屋では左右に配置するようにしましたから、じゃ~、よかったんですね」

そんなわけで、激痛で安静が必要な急性腰痛もある。
だがそれは最低限に留めるべきだろう。
「できるだけ日常の生活を過ごすこと」が鉄則である。
治療者はもちろん、患者さんも心しておくべきことである。
決して無暗に患部をマニプレートすべきではないのだ。

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by m_chiro | 2015-06-04 12:21 | 痛み考 | Trackback | Comments(0)
急性腰痛は安静にすべきか! それとも運動療法を行うべきか?
“Bed rest: a potentially harmful treatment needing more careful evaluation."

この論文によれば、急性腰痛患者がベッドで安静にして寝ていることは有害だ、と結論づけている。
ただし、激痛で動けない場合はこの限りではない。
急性腰痛患者39例の安静臥床にしたRCT(ランダム化比較試験)で調査した結果である。

安静にして床に伏していても急性腰痛の改善が認められた研究はひとつも存在しないそうだである。
ということは、急性腰痛患者が安静に寝ているのは、有害で危険な行為という他ない。
効果のない有害な対応は止めるべきである。
「安静第一」は、激痛で動けないケースを除き迷信という他ないようだ。

また次の論文は、急性腰痛に対する運動療法は無効だとしている。
“A randomized trial of exercise therapy in patients with acute low back pain. Efficacy on sickness absence.”

急性腰痛患者363名を対象にした治療を3群に分けて、比較調査を行った結論である。
1つは標準的治療群、2つめは運動療法群、3つめはシャム(疑似治療)群に振り分けて、1年間追跡調査した。
RCT(ランダム化比較試験)によると、腰痛による欠勤率は運動療法群が最も高く、シャム群(疑似治療)が最も低かった。
この調査では、急性腰痛に対する運動療法には効果がない。
よって、ぎっくり腰などの急性腰痛に運動療法は効かない、ということになる。
世界各国の腰痛診療ガイドラインも急性腰痛に運動療法は勧めていないようだ。

では、急性腰痛になったらどうすればいいか。
もし激痛で動けないようであれば、最低限の安静が必要だろう。
動けるようであっても、運動や運動療法は効果がない。
要するに、安静にしないで日常的な動きをできるだけ行うことである。

急性腰痛による痛みで活動レベルは低下する。
が、これは機能や能力の障害ではない。
だから日常的な動き、歩行など低レベルの活動を取り入れて過ごすことは低リスクなのである。

したがって「安静臥位」は、激痛で動けない限り選択しない。
かといって、運動や運動療法のような過活動を強いることは悪化するだけである。
リスクが高い。
急性腰痛患者には日常的な軽度の活動こそが望ましい、ということになる。

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by m_chiro | 2015-06-02 17:00 | 痛み考 | Trackback | Comments(0)
「タキタロウ祭り」(5.31)
「タキタロウ祭り」
今年30回目を迎える「タキタロウ祭り」に出かけた。

「タキタロウ」とは山形県朝日連峰・大鳥池にすむ巨大魚の名前である。
c0113928_17121419.jpg漫画「釣りキチ三平」「O池の滝太郎 幻の魚争奪編」で、秋田県生まれの著者・矢口高雄氏が題材にして広く知られるようになった伝説のイワナである。
決して架空の巨大魚ではない。









タキタロウ館には、「タキタロウ」に関する資料が展示されている。
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タキタロウを釣り上げた人の写真や魚拓も展示されていた。
釣り人の抱えたタキタロウは、とてもイワナとは思えない巨大さである。
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「タキタロウ祭り」は、「ネイチャー・クラブ」に所属している従弟の奥さんに誘われた。
従弟と私ら夫婦で連れ立って出向いた。
会場で、マタギの人やクラブの人たちと合流したのだった。
マタギのKさんが、マタギ汁を用意してくれていた。
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会場は「タキタロウ公園」のオートキャンプ場で、行政と地区自治会の共同イベントが盛りだくさんである。

東北には生き物が生息する「緑の回廊」という山麓ベルト地帯がある。
その緑の回廊を切らすことなく連結保護林が管理されている。
下図の地図を見ると、緑色で示された回廊と、赤色で示された保護林が連結されていて、東北の森林と生き物たちを保護管理している。

山形県は特に保護区域が広い。
それだけに自然が豊かな県なのだろう。
このタキタロウ祭りは、子供たちと大人がともに自然に親しみながら、自然保護を体験するイベントでもあるのだ。
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「荒沢ダム湖畔ボート遊び」
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うぐいすの声、さまざまな小鳥のさえずりが、澄んだ空気の中を飛び交っている。
何とも言えない爽快な空間である。

[魚のつかみどり]
[カヌースクール・ダッキースクール] 
[ツリークライミング]
「スラックラインデモ]
[森のクラフトコーナー]
[パン焼き体験]
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「イワナ炭火焼」
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[森のおんがくかい]祥雲御山太鼓によるタキタロウ太鼓伝承などなど...。
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楽しい企画が盛り沢山だった。
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親子連れで賑わい、子供たちの元気な声が森の中にこだましていた。
ここは携帯も県外。
今日はゲーム機を離れて自然の中での遊びを通して、自然を大事にする心を子供たちに受けついでいく。
タキタロウ館の釣堀では、子供たちがイワナ釣りを楽しんでいた。
釣り上げたイワナは、その場で炭火串焼きにして食べることもできる。
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by m_chiro | 2015-06-01 17:39 | Trackback | Comments(0)



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