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D.Lungの「自己免疫疾患&アレルギー解消テクニック(L.A.S.T)」を学ぶ
11月23~24日の連休に、Dr.Lungの「LASTセミナ」を受講してきました。

「自己免疫疾患」とは「身体が自分自身に対する無秩序な免疫反応を起こす疾患」(Taber)とされています。
Dr.Lungは、アレルギーや自己免疫疾患に対する薬を使わない自然療法を特化開発した方法を紹介されました。

カイロプラクティックの手法にも、こうしたアレルギー対応の方法論はこれまでも何通りか紹介されてきて、私も多少は学んできました。

Dr.Lungは、アメリカで開業するカイロプラクター(DC)です。
今回はじめて紹介されたDr.Lungですが、Lung先生は自己免疫やアレルギーの無秩序な反応に「特定の規則パターン」を発見したと言っていましたので、とても興味をもって参加いたしました。

自己免疫疾患の大部分はウイルス性で、一部は遺伝性だとみているようです。
そして、特に一般的にみられる7種のウイルスから、その関連する活動性を特定して、ソリューション(解消)するという治療方法でした。

更に、そのウイルスがターゲットにしている身体組織を特定し、併せて反応の解消を行います。
またその関連ウイルスに食品的な補助を与えないように、該当する食品によっては最低5日から3週間の摂取を取りやめるアドバイスが必要なようです。

解消テクニックといっても、方法は実に単純なものでした。
これで…..!?、ホントに?…と思ってしまいます。
身体への情報系の操作なのでしょう。
身体への情報、つまり刺激の入出力は私が心掛けている方法なので、ぜひ応用してみたいと思っています。

このセミナーに出席する前日に「シェーグレン症候群」と診断された患者さんが治療にみえました。
今回のセミナーで期せずして「シェーグレン症候群」に関した知識も学びました。

この疾患は「エプスタイン・バール・ウイルス」が関わるとされています。

エプスタイン・バール抗体は成人の95%に存在する(米国疾病対策センター)が、その中の35%から50%だけが病的な症状を現わすのだが、往々にしてそれは見過ごされているのだ、と話していました。

こうした7種のウイルスのDNAやRNAが体内に残り、疾患が不活発な状態で残留しているのだそうです。
身体内外の条件が揃うと再び活性され、活動性ウイルス症候群として現れるというわけです。
こうした休眠状態のウイルスに対する過敏状態を解消する方法が紹介されました。

興味深いことに、線維筋痛症も「エプスタイン・バール・ウイルス」あるいは「コクサッキー・ウイルス」による自己免疫疾患だと断言していました。



「コクサッキー・ウイルス」は、手足口病のウイルスとして知られていますが、小さな RNAウイルスで腸管系ウイルスの代表的なものとされ、A,Bの2群に分けられているようです。
卵黄に対する過敏性があり、1週間は卵黄の摂取を避けることが過敏性解消に必要だとしていました。

治療は簡単だが、原因ウイルスの特定、ターゲット組織の特定、過敏性食品等の特定など、その分析が重要です。
そして検査はすべて筋力検査における抑制状態で判断されます。
筋力検査はかなりハードな手法を用いていました。
こんなにハードにしなくても分かるだろうになぁ~、と思いながらセミナーを受けていました。

臨床的にどんな変化がでるのか、応用してみたいと思います。
まずは早速、シェーグレン症候群の患者さんに応用するとしましょう。
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by m_chiro | 2014-11-27 12:55 | カイロプラクティック | Trackback | Comments(0)
「左膝が痛んで歩けない….」
前日の記事「咳が治らない...!?」の患者さんが連れてみえたのは、「左膝が痛くて歩けない」という患者さんだった。

左足拇趾の内側で、物を横に押し返したときに痛めたらしい。
10日ほど経っても具合が悪いので、温泉に行ってジェットバスで盛んに刺激したところ、翌日には更に痛んで歩けなくなった。

触診すると、左の鵞足部の筋筋膜が弛んで脛骨が外旋している。
単純な組織の損傷のようだ。

ところがよく聴いてみると、以前から左下肢痛(しびれ感を伴う)、左鼠蹊部痛が続いているのだという。
診ると、左下肢の動脈幹に沿っての緊張がある。
「左脚はシビレだけでなく、冷える?」
「冷えるなぁ~」

「こういう症状は、いつごろから?」
「2年前に狭心症の治療でステント留置の手術を受けた後からかな…」

「でもカテーテルを入れたのは腕からではなかったの?」
「腕からだったんだけど、ステント入れたら、そのステントのところに今度は血栓が飛んで….、すぐに集中治療室で10日間動かないようにされて、そのときは鼠蹊部からも入れたんだけど…。そういえば左の鼠蹊部は上手く入らなかったのか、何度も何度もやり直してたなぁ~。後になってからも左の付け根だけが痛かったもの。」

動脈幹の機械受容器は伸長刺激に対する感受性が高いとされている。

その時の刺激で、反射的に大腿の動脈幹や周辺膜組織の緊張が残されているのかもしれない。

慎重に動脈幹や周辺膜組織に脈管系マニピュレーションを行った。
すると左下肢の触診感覚がとてもよく反応し変化した。
最後に、鵞足部へは伸縮性テープで収縮方向への作用を補強するように貼付する。

終わって歩かせてみると、「アレッ! 痛くない! 歩けるぞ!」。

「左脚のシビレは?」
「今はシビレてないよ。脚の痛みもない。ああ~、嬉しいなぁ!」
劇的な変化だった。

結構、術後の瘢痕が思わぬ症状をつくり出すこともあるようだ。
徒手療法はいろんな機能の可能性を考慮して、多角的視点から観ることが大事なんだ。
この患者さんにも、そんなことを改めて思い知らされたのである。
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by m_chiro | 2014-11-14 17:32 | Trackback | Comments(0)
「咳が治らない…..!?」
中背部が痛苦しい、という40代の主婦が治療にみえた。

治療歴を聴いてみると、9月初めころから咳が出るようになった。
「風邪だろうか?」と思って内科を受診している。
でも風邪の兆候は咳だけである。
「咳止め」を処方されて様子を見ることになった。

それでも咳が止まらない….。
そのうちに中背部が痛苦しくなってきたのだという。

咳で筋の緊張が起こったのだろうが、「その咳は何、なぜ?」である。

「ストレスになっていることでもあるの?」

「ある、ある….。アタマがイタイ!!…」
受験生の親だから、何かと心配なのだろう。

治療は肋骨、横隔膜、呼吸筋の緊張をリリースして、ストレス反応と副腎系の働きも調整してみた。
1週間後に再び治療にみえて、背中はだいぶ楽になったが、やはり咳が治まらない。
「治療した後はほとんど咳が出なかったのでラッキーと思っていたが、夕方になってぶり返した…。」

内科医も「風邪兆候が咳以外ないしなぁ~」と言いながら、咳どめで様子を見ることが続けられている。

「でも、このごろ鼻水も出るようになったから、アレルギーのときのような感じなんだけど…」

「アレルギーがあるの?」
「ブタクサで花粉症になったことがあって、そんな感じ….。」

ブタクサの花粉症患者は、バナナやキウイを食べると口の周りがかゆくなるらしいが、そんな兆候はないようだ。
それに、「春先だけに起こり、秋に起きたことはない」
「それじゃ、ブタクサのアレルギーではないんじゃないの?」

では、とアレルギー・チェックを行う。
アレルギー検査キットの出番である。
今年は、歯科医師・幸田秀樹先生の歯科材料の検査素材も分けてもらったので、全部で200種類ほどある。
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結果は、「pollen:花粉」に反応した。筋活動が抑制される。

「確かに花粉で反応するけど、最近、家や庭に花が咲いてる?」
「ええ、おばあさんが畑でダリアを沢山育てて、畑に咲かせてるのではもったいなくて、9月から家中のあちこちにダリアを飾ってます」。

咳が出始めたのも9月初めからで、確かに符合する。
ダリアの花粉が怪しそう。我が家も、今年はダリアを楽しんだ。
その実際のダリアに触れさせて筋活動をチェックすると、これが見事に抑制された。

ダリアの花粉に対する反応をリリースするために、「Neuro-Auriculotherapy:神経耳介療法」によるアレルギー治療を行った。
ポイントは3ポイントを用いた。

ひとつはアレルギーポイント(Allergy Point)に10Hz/30sec.のパルスを、自律神経のポイントにも同様のパルスを、そして副腎のポイントには5Hz/30sec.のパルスを入れた。
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その結果、「Pollen:花粉」の抑制反応が消失、実際のダリアに触れても筋活動は正常に働いた。

その10日後、今度は膝痛の患者さんを連れてみえた。
その後の咳の状態を聞いてみると、「咳が治った」そうだ。
大胆にも、「家のダリアも、畑のダリアもすべて処分した」らしい。

アレルギー治療が効いたのか、ダリアの花粉を遠ざけたから治ったのか判然とはしないが、苦しんだ咳から解放されたのであれば幸いなことだ。「神経耳介療法」も侮れないかも....。

私としては、おかげで新しい患者さんを紹介してもらった。
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by m_chiro | 2014-11-13 17:38 | 症例 | Trackback | Comments(0)
考えさせられる記事だなぁ~!
日本の国民医療費の年次推移をみると右肩上がりに上昇していて、2025年度には65兆円に上るという推計が出されている。

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そんな折、「m3.com」が連載した「Doctors Community10周年 注目トピックスと10年後の医療」の記事のVol.6は「不必要な医療ありが9割超」というタイトルで書かれていた。
いろいろと考えさせられる記事だった。

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不必要と感じる声は「医師、患者ともにあり」が9割を超えている。

今日みえた腰痛患者の中にも、過剰検査を思わせる例があった。
ひとりは3か月も続いている腰痛の老婦人である。
整形外科で原因が不明とされていろいろ検査を受けた。
X-Rayにはじまって、背部のMRI、腰部のCT、大腸検査、骨シンチグラフィーと続き、あげく「どこもわるくありません」とされた。
この患者さん、明らかな動作痛だった。
だから安静位では痛みを感じない。
先に筋痛問題を考慮すべきだろうが、重篤な疾患を除外することが優先されたことになる。
その間に3カ月が過ぎてしまったというわけである。

もうひとりは中年の婦人であるが、健康体操の教室から帰ったら腰痛で、どうにもならなくなった。
整形外科を受診して、レントゲン撮影、そしてご丁寧にMRIで、どこにも問題がない。
結局は「筋肉痛でしょう」と言われたようだ。

またひとりは、旅先の駅のホームで腓腹筋が痙攣し歩行できなくなった婦人で、車椅子に乗せられて病院に行き、下腿のX-rayと腰部のMRIを撮って「どこも悪くない」とされた。

なんでそうなるのだろう。
筋・筋膜症候はドクターの頭の片隅にもないようだ。
小さな町の小さな治療室でも、今日こんな例があったくらいだから、全国規模にしたら相当に不必要な医療検査が行われたに違いない。

そこに「患者の激しい要求」の声や、「経営のため」の思惑があるようだが、そうした「不必要な医療がある」という声には耳を傾ける必要がありそうだ。

以下に、その記事から「不必要な医療」として挙げられた具体例を引用しておこう。

【経営に関する問題】
・診療単価が下がっているので、「もっと検査を!」という院長。いやそれ違う
・医療費の取り合いに発展する過剰医療。
・某私立病院を受診すると、必要ない検査まで多数実施される。患者はいろいろ検査してもらったと喜んでいるらしい。赤字病院が一気に黒字化!
・病院経営のため、客単価を上げるにはどうするべきか真剣に考えている医療者、特に管理者。また、そうしなければ経営が成り立たない状態に追い込んでいる厚生労働省、国。

【薬・検査】
・特に精神科の向精神薬、認知症外来の認知症薬、整形外科の骨粗鬆症薬、泌尿器科の自律神経系内服投与など。その投薬で本来の症状が改善するどころか、ポ リファーマシーで薬剤性医原病となり、不必要な入院まで増える。患者が無駄に医療を求め、医者がそれに答える形で病気を作り、無駄な入院が増え、医療費が 右肩上がり!
・慢性的な経口摂取不能はPEGの適応なし。ただ、PEG増設しないと療養型病院への転院が難しく、施行せざるを得ない。家族もそのような患者に対し、不必要な治療を求める。
・風邪の抗生剤処方。そもそも風邪の保険診療。湿布の保険適応。
・どうでもいい検査を提案。どうでもいい検査を希望。
・回復の見込みの無い人の胃瘻、抗認知症薬。
・中心静脈ポート、胃瘻、健診における胃バリウム検査。
・食思不振ですぐに点滴。
・保存的治療で十分な脳出血でもコストのため手術する脳神経外科医など。
・ルール破りの不妊治療、命の選別。
・腰痛患者に7種類の鎮痛薬を含む22種類の薬が処方されていた。
・医者は無駄な抗菌薬投与や無駄な入院治療をして経営に転嫁している。
・不必要な検査や投薬は完全に無くすことはできないが、ある程度の歯止めは必要と思う。看護師任せで漫然と処置をするケースは多いと思う。また患者も自己負担が少ない人は後発品をいやがる。 ・初診時の採血で、検査の評価料をもらうために一項目当たり少ない量で多くの種類の検査をする医者。
・頭部打撲で救急病院受診患者の場合、不必要と思われる場合も頭部CT撮影しておかないと見逃しと追及される恐れがあるので、全例撮影するような、「防衛医療」が避けられない現状がある。

【患者問題】
・生半可な知識で要求が激しい患者がいる。
・症状の経過を見て後に診た医師が、前医を批判したり中傷したりする医師も多く、患者もうわさなどに振り回されドクターショッピングしている。
・不必要な医療行為をしなければ、患者の信頼が得られないと感じることもある。
・何も処方しないと患者から不満を訴えられるので、かぜ薬なり何らかの処方をする。
・とにかく専門医(実際は専門医でなくても患者さんが判断)受診したり、すぐ転医したりする患者。
・一方的に患者権利を擁護する時代の流れがその原因となっている気がする。
・治療の必要がなくなっているのに、療養の場がない、家族が見られないなどの理由で退院しない患者。
・中国人が国保で受診し、一時帰国の度に長期大量処方を要求する。
・複数の診療科受診あり、重複を認めることがある。
・多数の病院を同じ患者が同じ科で受診。症例数でいい病院を決める。
・風邪薬や鎮痛薬・湿布薬など予防的に持っておきたいとの希望多い。全て断っている。
・患者を指導していくのも医者の責任。
・適応外手術を受けることによる生命保険収入。
・生活保護患者が、治療により必要のなくなった薬の処方を引き続き要求する。
・医療に対する認識にズレがある上、情報過多な状況からある程度、仕方がないのではないか。

【制度】
・医療費が増える原因は様々あるが、大きな要素は終末期医療である。特に、尊厳死を認めない現在の法律では、必要以上に終末期医療に金がかかる。政府が医療費を削りたいのであれば、自ら尊厳死を考え、法律化することが求められる。また、不必要な検査投薬の原因の一つに、訴訟対策があり、医療事故は全例免責とすれば、不必要な医療費は減るはず。
・出来高払いを一般医療でも考え直すべき。
・もともと、日本では、医療機器も、薬品も多すぎて、供給過剰であって、その背景に企業と政府・官僚のつながりがあることは否めない。よって、今後も続くであろう。
・玉石混淆の論文、データ、不必要な医学書、無茶苦茶なガイドライン。不必要悪の専門医。
・日本は、自由開業医制であり、出来高払い制、イギリスはGPがある地域のプライマリケアを最小のコストで担う。自ずと、我国の医療は出来高払いのため、アメリカに近く、不必要な医療も必要悪として生じ得るであろう(あくまで推測の域ではあるが)。

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by m_chiro | 2014-11-05 17:09 | 雑記 | Trackback | Comments(0)



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