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関節を鳴らす音(クリック音)に、どんな意義があるのか!?
背骨の関節を捻ったり押したりして、「ボキッ」という音が出る手法がある。
この技法は「マニピュレーション」と呼ばれ、徒手療法の業界では広く使われている。
治療師でもない素人でも、首や腰を捻って素早い動きを与えては、関節を鳴らす人たちもいる。

この関節音は「クリック音」と呼ばれているが、音の出どころには流体力学における「キャビテーション」効果という解釈が行われている。
キャビテーションとは、椎間関節包の内圧が瞬時に(急激に)変化することで滑液の一部が気化し気泡が発生することにある。
そして、気泡がお互いにぶっつかりあって割れると音が発生する、とされている。
要するに、関節包内を急激に圧縮するようにして、関節内の動きをつける操作を行う時に発生する音である。

だから治療操作として行うマニピュレーションには、動きの制限された関節に対して可動させる「目的」を持っている。
マニピュレーションとは、キャビテーションを伴う関節操作のことなのだ。
でも音を出す現象のために行う操作は意味がない。
熟練した治療家が行う関節の可動操作(マニピュレーション)だから意義もあるのであって、クリック音の発生(現象)に意義があるのではない。
マニピュレーション操作の目的と、それに伴う現象(クリック音)を同一視してはならないんのである。
そこには危険が伴うし、弊害も現れかねない。
だから未熟な人がやるべきことではないのだ。

カイロプラクティックでも、マニピュレーションの技術は古くから一般的に行われてきた。
だからと言って、カイロプラクティックとマニピュレーションはイコールではない。
マニピュレーションの技術を全く使わないカイロプラクティックの手法もたくさんあるのだが、マニピュレーションを行う治療家でも、キャビテーションに伴う現象を確認した人は多くはいないだろう。

その実験がYou-tubeに掲載されていた。
「関節が鳴るのは一体なぜか?」(公開日: 2013/08/10)
関節音(クリック音)に、どれほどの意義がないことが見てとれる。
その危険性についても紹介されているが、それはあくまでも意味なく関節を鳴らす行為についての警鐘である。


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by m_chiro | 2014-04-17 19:35 | カイロプラクティック | Trackback | Comments(0)
空、予防注射に行く
13日(日)に、空(くう)の予防注射に出向く。

車に乗ったら、ドライブ…と、嬉しそう!

「今日はドライブなんよ! 春になると嬉しいことがいっぱいあるんよ!」

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しばらくしたら、不安げな表情が…..。
「アレッ、獣医さんの方向じゃないん??…..」

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「空は獣医さん苦手なんよ….、でも、おやつをくれるんで嬉しいこともあるんょ。…..」

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「でも、やっぱり嫌なんよ!」


家に着いたら、ヒターの前で眠そうでした。

「ああ~疲れた…..」

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by m_chiro | 2014-04-14 18:37 | わん・にゃん物語 | Trackback | Comments(2)
老化で、筋痛はなぜ遅れてやってくる②
② 遅発性筋痛の生理学的要因

筋痛が起こりやすい運動は、特に伸張性収縮(エキセントリック・コントラクション)で生じやすいことがわかった。
例えば、階段を昇る運動よりも、降りるときの筋収縮。
あるいは物を持ち上げる動作よりも、挙げた物を降ろす動きで起こる筋収縮のことである。

でも、筋線維に痛覚線維はない。
それなのに、なぜ筋痛は起こるのだろう。
筋組織に痛覚線維があるのは筋膜組織である。

ネッター解剖図譜の筋構造の図をみると、一本の筋線維は束になって筋束を作り、その筋束がまた束になって一つの筋肉がつくられている。
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その筋肉は筋上膜で包まれ、筋束や一本の筋線維も内膜に覆われている。
この膜という結合組織に痛覚線維がある。
あるいは、その筋組織の筋腱接合部、そして細動脈の周囲に存在しているのである。

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さて、その筋線維には速筋と遅筋があり、その中間の筋も入れると3種類の筋線維があるとされている。
要するに速筋(FG線維)は、出力が高く短時間で無酸素性にATPがエネルギーをつくる白身の筋線維である。
遅筋(SO線維)は赤身で持久力があるが低出力の筋線維だ。
もうひとつの中間的な筋線維(FOG線維)は、遅筋と速筋の中間的な能力の線維である。

野球の投手でも、その筋線維の特徴で先発完投タイプとストッパータイプがある。
陸上競技でも、短距離走者、マラソン走者、中距離タイプの走者がいるようなものだ。
それも個々人のもつ筋線維の特徴に依存しているのだろう。

速筋(FG線維)は伸張性収縮で損傷しやすい筋線維とされる。
無酸素性だから早くに線維が硬くなり、元の柔軟性を回復しにくい線維である。
だから伸張性の筋収縮が長く続くと、遅筋が主導して活動するようになる。
硬く疲労した速筋(FG線維)は、持久力のある遅筋(SO線維)に無理強いされて活動するために線維自体に微損傷が起こりやすい状況が生まれることになる。

筋に損傷が起こると、修復のための炎症反応が起こる。
この炎症作用に関わるのが酵素やタンパク質で血中濃度に反映される。
炎症反応は浮腫をもたらして筋膜組織を機械的に刺激する。
筋膜組織の痛覚線維が痛み刺激として伝えることになる。
炎症と浮腫の活動については、以前の記事痛み学」NOTE 58. 炎症・腫脹にみる合目的活動のダイナミクス②」にまとめておいた。
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by m_chiro | 2014-04-11 17:34 | 痛み考 | Trackback | Comments(0)
老化で、筋痛はなぜ遅れてやってくる
やっと春めいてきて、東北の人たちは冬装備を解きはじめた。

車のタイヤ交換、春使用の衣類も入れ替わる。
庭の冬囲いを解き、田畑は種まきの準備がはじまる。
老齢期に入った人たちまで、急に慌ただしく身体を動かしはじめる。

当然のごとく筋痛が起こるが、老化した筋肉ほど直後の痛みではなく2~3日経って筋痛になる。
いわゆる「遅発性筋痛」である。
当人には、遅れてやってくる痛みは不可解らしい。

以前、「痛み学NOTE」に、この遅れてやってくる筋痛のことを記事にしたことがあった。
(「痛み学NOTE」42. 遅発性筋痛のメカニズム)

要するに、作業や運動で使う筋の収縮には3つのタイプがある。
1.等尺性収縮(アイソメトリック・コントラクション)、2.短縮性収縮(コンセントリック・コントラクション)、3.伸張性収縮(エキセントリック・コントラクション)だ。
その中で、筋に微損傷をつくりやすい収縮は「伸張性収縮」であるという話だ。
なぜ、伸張性収縮によって老化した筋肉は、遅れて傷みだすのか。
そのことを記事に書いた。

You-tubeに、動画「年をとると筋肉痛が2日後にでるのはなぜ?」が掲載されていた。
昨年の7月31日公開されたTV番組の内容らしい。

そのメカニズムや対処法、応急の手当てについても、分かりやすくまとめてある。



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by m_chiro | 2014-04-08 09:37 | 痛み考 | Trackback | Comments(0)
「痛みの本態」とは(三木成夫)
故・三木成夫・解剖学者の著作には、大いなる学びを頂戴してきた。
人のからだを視る仕事に就くようになって、とてもワクワクしながら学んだ書物は多くあるが、中でも三木先生の著作は今でも座右に置いてある。

三木先生は、解剖学者としても異色な存在なのかもしれない。
生きものを「過去-現在-未来」という視点に立って看破しているのだろう。
だから三木学は、ただ単に生物の個体解剖にとどめずに、生命環境を織り込んだ壮大な生命論であり形態学だ、という印象を持っている。

その三木先生が「痛み」について書かれた一文がある。
短い文ではあるが、痛みの本質を的確に表現していて分かりやすい。
1975年に「東洋医学」誌に掲載された『「ツボ」の比較解剖学的考察―東西医学の源流について』の一節である(「生命とリズム」三木成夫著)。
以下にその一節の全文を紹介しておこう。
「痛みの本態」を筋肉由来とみている三木先生の卓説である。
(赤字は私が強調した部分)

「痛みの本態」(三木成夫)
われわれの日常で問題になる痛みといえば生理学の課題である皮膚のあの「痛点」由来のそれではほとんどない。一般に、痛点刺激の痛みといえば、それは文字通り“針でつついた”程度のもので、日常の生活でそれ以上の問題となることはまずありえない。

この人類の歴史において、医術の世界を生み出すにいたった“本物の痛み”といえば、そうした皮相なものではなく、もっと根の深いものでなければならない。それは、一般の生理学教科書では「内臓あるいは深部感覚」に所属する正体不明の痛みと記載されているものであるが、われわれはこの西洋医学の盲点とも思われる内なる痛みを、実は「筋肉」に由来するものと考える

したがって、人間のからだから一切の筋肉を取り除けば、本来の医の世界はあるいは生まれなかったであろうと考える。

筋肉の強い収縮が耐えがたい痛みをもたらすことは、骨格筋ではあの“こむら返り“を見ればよい。これに対して胃けいれん・腸閉塞・結石痛、そして陣痛などはその場の内臓筋の異常収縮に、またあの拍動性の頭痛・歯痛・化膿痛などはその領域の筋性細動脈すなわち血管筋の強い収縮に、それぞれ由来するのであろう。

われわれが冬の朝、冷水に手を入れた時、あるいは間違って、熱い風呂に片足をつっ込んだ時、その皮膚に生ずる瞬間の冷温覚から少し遅れて、あの手足の芯を締め上げるように襲ってくる激痛は、とりもなおさず付近一帯の筋性動脈がいっせいに反射を起こしたものと考える。

血管系の枝分かれに乗って、皮膚より内側の津々浦々に分布するその筋肉組織は、体内に張り巡らされた、もっと精密かつ高感度の“痛覚の発生装置”ということになろう

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by m_chiro | 2014-04-03 12:25 | 痛み考 | Trackback | Comments(0)
こんなアレルギー症状もあり、かな…
先日みえた医療関係者の女性。
出勤の運転中に胸が苦しい感じになり、気分が悪くなった。
なんとか仕事について凌いでいるうちに落ち着いてきたが、昼食後からまた増悪した。
動悸、吐き気、呼吸が苦しいなどの症状が出て、職場から直行して内科に受診する。

自律神経の問題じゃないかと言われ、血液検査を行ったようだ。
検査の結果待ちということになったが、内科医院からの帰路に治療予約の電話が入った。
結局、その日の仕事を終えてから来院したのだが、夕方には症状も大分落ち着いていた。

「何だったんでしょうね? 自律神経がおかしいのでしょうか?」
そうした不定の症状には当然のごとく自律神経は関係するのだろうが、なぜ突然そうなったかが問題である。

腹部の望診と触診をすると、小腸周辺のトーンが弱い

「何か朝食と昼食で食べたものに関係してるんじゃないの? 何を食べました?」
「朝は食べないので、昼はスパゲッティを食べました」

「じゃ、油類かなぁ~」
「油は使っていませんから…」

「えっ、スパゲッティって油を使うでしょう」
「油を使わないで私が作って、お弁当にして持っていくから..」

「あっそう!、食にこだわりでもあるの?」
「LDL値が高いんですょ。中性脂肪も…、それで気を付けてるんです」

「いくらあるの?」
「LDLが157….」

「HDLは?」
「82…」

「HDLとLDLの比率が1.5以下じゃない。何の問題もないと思うけど...。ま、いいや! それで、他に食のこだわりはあるの?」
「植物性タンパク質を摂るようにしているので、毎日、大豆を多く摂るようにしています」

「納豆とか?…」
「いや、納豆は食べないですね。豆腐や大豆を多く使います」

「へえ~、朝は何で食べないの?」
「朝は、豆乳を飲むだけにしています」

「大豆食品のアレルギーでもあるのかなぁ~?」
「えっ! そんなのがあるんですか???」

「別に皮膚炎が起きなくても、拒否反応の一種だったらアレルギー反応とみてもいいんじゃないの….、大豆かどうかは分かりませんけどね」

と、いうわけで筋力テストを使って確認してみることに…..。
幸い冷蔵庫に豆腐や納豆が入っていた。
大豆もあったし、ついでにサラダ油、砂糖、大豆、納豆、豆腐で筋力の抑制反応を調べてみた。
結果は、納豆以外の大豆食品で筋力ダウン、まったく力が入らない。砂糖とサラダ油には反応しなかった。

「エ~ッ、なんでですか…??」

近年、リーキーガット症候群(LGS:Leaky Gut Syndrome腸管壁浸漏症候群)が話題にのぼる。
あまり馴染みのある症候名ではないが、腸の粘膜が炎症などで微小に傷み、消化しきれない有害物質やアレルゲン、タンパク質や脂質までが浸漏して腸粘膜から体内に取り込まれてしまうために起こる症状とされている。

その症状についても確立されたものではないが、疲労、膨満感、食物アレルギー、関節炎、偽線維筋痛症、筋痙縮、高コレステロール、過敏症状、解毒不全、免疫力の低下、抗体過剰生成などが発症するとされているようである。

そこで昨年、勉強した「Neuro-Auriculo Therapy」の作用効果を試してみた。
耳介ポイントへの周波数刺激が筋の抑制バランス反応にどんな影響を与えるのだろう。

刺激ポイントは次の3点に絞った。
1.肝臓ポイント79に対して両側から5hzで、変化なし。
2.マスターオシレーションに同じく5hzで、変化なし。
3.小腸ポイント65に5hzで、抑制反応が解除された。

おそらく小腸からの腸間膜浸漏が起こり、大豆類に対する過敏反応として現れたある種のアレルギー症状ではないのだろうか。
当分、大豆類の食品を控えて症状が再発するか様子を見てもらうことに....。

それから1週間後に、血液検査の結果が出た、と報告があった。
高LDL値と高中性脂肪値、尿たんぱく(+1)、それ以外の問題はないとのこと。
症状の再発もない。

食後の不快症状には、食物アレルギーやLGSなども考慮に入れておくと治療やアドバイスの助けになるかも....。
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by m_chiro | 2014-04-02 16:15 | 症例 | Trackback | Comments(0)



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