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富山セミナー(2.25-26)
2月25~26日、富山県氷見市でのセミナーを依頼され、24日に出向いてきました。

先々週は北陸方面に大寒波が襲来し、大雪との情報が入りました。
開催できるのだろうかと心配していたのですが、どうにか寒気も緩んで電車も平常通り動きました。
ヤレヤレでした。

酒田からは富山県高岡までは7時間を要します。
念のために、前夜は新潟市に一泊して、早朝に富山に向かいました。

高岡駅にお迎えがあり、氷見市の会場に向かいました。
会場が立派なのに驚きです。

JSC北陸支部の高橋克典先生が陣頭指揮で準備され、全国各地から多くの先生方が参加してくださったのには2度ビックリでした。
馬場先生や荒木寛志会長にまでお出かけいただき、恐縮しながらのセミナーでとなりました。

3部門に分けた内容にしましたが、背景には一つのテーマを設けています。
そのテーマとは、「ディスアファレンテーションと小脳環境、そして停滞軸とセンタリングの技法」です。
「ディスアファレンテーション」からみた鎮痛コントロール仮説も、カイロプラクティックからの機序として提示してみました。

夜は、宿泊先の「美岬」に移動、「ブリ大根」での大宴会・懇親会です。
懐かしい邂逅もあり、楽しいひとときでした。
それぞれの部屋では、大勢が集まってミニ・セミナーやら、談話会やらで遅くまで盛り上がったようです。
私の部屋にも、若手のメンバーが数人質疑やら議論にみえて、私もすっかり声がれでした。
楽しい夜を過ごしました。
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部屋からは湊が一望できます。

酒田に帰ったら吹雪。
また冬に逆戻りです。
昨日、今日と雪かきから一日が始まりました。
春がまだ遠い、といった感じです。
セミナーの準備やらで、先週は只々あわただしく過ぎてしまったように思います。
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by m_chiro | 2012-02-28 19:23 | カイロプラクティック | Trackback | Comments(0)
戦後カイロ界の重鎮逝く
2月22日、戦後のカイロ界を牽引してこられた竹谷内一愿DCが亡くなられたとの連絡が入った。

竹谷内先生はアメリカのカイロ大学を卒業された戦後最初の卒業生である。
卒業後、すぐに日本カイロプラクティック総連盟(JCA)の会長を務められ、日本のカイロ教育の礎をつくられた。

竹谷内先生がJCA会長時代に、私もその会員として、あるいは役員として大いに薫陶を受けた時代があった。とても懐かしく思い出された。

一番の働き盛りに大病され、その後は背後から業界の活動を支援されてこられたと聞く。

カイロプラクティックの教育に腐心され、臨床カイロ学会を開催するなど、業界のアカデミックな活動を牽引されてこられた.

世界的に著名な神経生理学者である佐藤昭夫博士との共同研究を通して、「体性-自律神経反射」にカイロプラクティックの協力を実現させた功績も心に残っている。

カイロの学問的発展を願った人であった。

心よりご冥福を祈りたい。
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by m_chiro | 2012-02-28 19:20 | カイロプラクティック | Trackback | Comments(0)
神経系のフィルター能力
「目から入ってくる溢れるような視覚情報を "くっきり"させて脳に伝える仕組みの一端を解明」(自然科学研究機構・生理学研究所)

米国神経科学会雑誌(ザ・ジャーナル・オブ・ニューロサイエンス)2012年2月15日号(電子版)に掲載された上記の研究は、とても興味深いものだった。

視覚情報は網膜を通して視床に中継され、視覚野で映像が結ばれる。
多くの情報が一気に入り込むと、脳は明確な整合性のある画像を結べないのだろう。
研究チームは、情報伝達の中継点である視床の外側膝状体が、情報をフィルターにかける役割を担っていることを突き止めたというものだ。
フィルターの役割に加担しているのがグルタミン酸で、このアミノ酸物質が情報の取捨選択を行うことになる。

つまり網膜からの多種多様な情報入力は、最初に多シナプスされた視床の外側膝状体に入ると、次に入ってくる情報に対してグルタミン酸を漏出してまわりのシナプスの反応を低下させるらしい。 
中継点である視床には無数の視神経が集まっていて、それぞれにシナプスが5~30個程度並んでいることを電子顕微鏡で明らかにした。これは相当数のシナプスの数である。

そこに入力されてきた視覚情報は、最初の情報を優先して後からの情報を低下させることで、明確で整合性のある画像が作られていることになる。だから、視覚野に入る前に不必要な情報はカットされているわけだ。

この論文を読んで、小脳における誤作動学習メカニズムに、同様の情報伝達のフィルター機構の存在がダブった。

小脳にはプルキンエ細胞という特殊な樹状突起がある。
この細胞群は小脳皮質に奇麗に並んでいて、そこに2種類の情報の入力線維が入ってくる。情報の入口が1つの細胞に2つあるのも特殊である。ひとつは顆粒細胞からくる20万もの平行線維が垂直にシナプスしている。そして、ひとつのピキンエ細胞に8万個ほど平行線維からの入力があるとされている。もううひとつはプルキンエ細胞にまきつきながら上がってくる登上線維である。

ひとつの細胞に入力される平行線維が8万個に対して、登上線維は1本という奇妙な構図である。
平行線維はグルタミン酸によるシナプスであるから、視床での外側膝状体シナプスと同様の仕組みなのだろうか。

登上線維から運動情報が誤っているという入力が入ると、いわゆる誤れる平行線維からの情報はスイッチオフになり、運動出力が修正されて学習されるという仕組みなのだ。
プルキンエ細胞は運動協調性に関する小脳からの出力系であるが、1本の登上線維からの情報を優先して、平行線維からの入力を抑制して運動系の誤作動を修正しているわけである。
こうしたシナプスにおける情報系のフィルター機構は、多くの入力情報が処理される必要があるところに存在しているのかもしれない。
そう思いながら、この論文を読んだ。
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by m_chiro | 2012-02-16 17:43 | センタリングの技法 | Trackback | Comments(0)
「脊柱管狭窄症です。手術を勧めます」、あれから3年....
定年になり、自宅で過ごすようになって身体の変調が続いている。
4年前には帯状疱疹が左胸部から背部に出た。
2年前ほど前には、膀胱がんで腫瘍組織だけ摘出した。以来、3か月に一度の割合で定期健診を行っている。
3年前には下腿から足底の痺れ感で歩行がままならなくなった。家の中でも立ち止まって、落ち着いたらまた歩く状態になった。当然、散歩など休みながらでないとできないので、増々歩くことも少なくなった。
整形外科に受診したら、MRIで「脊柱管狭窄症」と診断された。手術を勧められたが気が進まずに放置しておいた。

そんな男性が遠方から治療にみえたのは昨年の秋だった。
深部反射にも問題がない。踵立、つま先立もできる。第5趾の背屈が(4レベル)である。
両足関節は柔軟性を失っていて可動制限がある。ふくらはぎの筋肉位はカチカチに硬い。
入浴するとどんな感じになるか尋ねると、とても楽になるそうだ。痺れ感もあまり感じないほどになるらしい。

神経学的な所見もみられないから筋・筋膜の問題だろう。とりあえず「脊柱管狭窄症」は忘れた方がいい。と言うことで、下腿の筋肉と足関節の動きを改善するエクササイズを指導した。入浴で具合がいいのであれば公衆温泉などで温めながら動かすのも方法だろう。近くに温水プールがあれば、プールでの運動もいいかもしれない。そんなことも伝えたら、
「近所に温泉があるから温泉で動かしてみます」ということになった。

先日、その方の奥さんが治療に見えた。
「ご主人はどうしてますか?」
「それはそれは、よくなりました。毎日、町を一周する散歩ができるようになったんです。全然、休まずに歩いているんですよ」。

昨年秋に治療に見えてから、それはまじめに運動していたそうである。
「それは、ご主人の努力の賜物ですね」。
私はエクササイズを指導しただけである。

神経学的徴候のみられない脊柱管狭窄症なんて怪しいものだ。
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by m_chiro | 2012-02-16 09:29 | 症例 | Trackback | Comments(0)
手が勝手に震えはじめた(ゲーゲンハルテン)
定年になって、趣味やお友達との昼食会など余生を楽しんでいるご婦人が、先日、イタリアレストランで会食したそうだ。
もちろん友人とのお楽しみ会である。
会話を楽しんでいるうちにスープが運ばれてきて、スプーンを持ってスープの食器に入れたら右手がガクガクと震えだした。ビックリ仰天したらしい。それで治療にみえた。

「よく、そういうことがあるのですか」と聞くと、初めてだという。
「手先が震えるようなことは、どうですか」と聞き直すと、「字を書くときに震えるようなことがある。それも夜に字を書くときに起こることがある」が、「こんな大地震のような震えは初めて」の経験のようだ。

病歴を聞くと、現在はコントロールされているが、50代から糖尿病の治療歴がある。
変形性膝関節症や腰痛症の治療歴もある。

右肘関節を他動的に屈曲‐伸展を行って運動のなめらかさをみた。
問題なくスムーズに動く。速い動きを入れても問題ない。
しばらく反復していると、ガクッと強剛が起こった。
「力を抜いて楽にしてまかせてください」というと、ますます強固に動かなくなる。
ゲーゲンハルテンだ。

強剛は錐体外路系の障害とされパーキンソニズムに特有であるが、ゲーゲンハルテンの徴候は広範囲の脳障害に見られる現象とされる。

頭蓋から内圧変動を指標にして鎌系の硬膜をリリースして、もう一度、肘の屈曲‐伸展の動きを反復すると強剛の反射が起きなくなった。
これは即興的な反応に過ぎないのかもしれないが、脳の内圧の変化あるいは脳環境の変化が関わっているのかもしれない。一過性の徴候だったのか、それとも脳の老化などが進んでいるのだろうか。
いずれにしろ、脳ドッグで病態を把握しておくことも必要だろう、とお話ししておいた。
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by m_chiro | 2012-02-14 13:14 | 症例 | Trackback | Comments(0)
冬に花盛り
毎日の雪、時折の地吹雪、そうなると2メートル先の視界が利かない。
外には真っ暗闇ならぬ真っ白闇の世界が広がる。
陽が差し込むと、表面の雪がキラキラと輝いて、とても幻想的だ。
でも冷え込む厳しい日々が続いて、春が待ち遠しい。
あと何日、と指折り数えたくなる。

そんな中で、治療室は花盛りだ。
玄関には十数年経った金のなる木が、金ならぬ花を咲かせている。
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ポインセチアの赤と白、花キリンも咲いている。
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4年目の黄色のジャスミンも、いい匂いを振りまいている。
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患者さんに頂いたシクラメンにカランコ
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治療室は一足早い春だというのに、外の世界とは大きなギャップ。

患者さんが、「花屋さんみたい.....」。

看板を変えた方がいいかなぁ~.....。
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by m_chiro | 2012-02-13 09:05 | 守屋カイロ・オフィス | Trackback | Comments(2)
痛みは脳の中にある⑦
痛みは脳の中にある
⑦ 国際疼痛学会が推奨する「慢性痛の評価」:IMMPACTⅡ(2005)

痛みを数字で客観化しようと試みても、一面的な評価の域を出ない。
そうなると、病歴を取りながらよく聴き取ることから概容が浮かび上がらせることが大事なように思う。
「聴」という字を分解すると、耳、目、心を十分に使う行為であることが分かる。
だから昨今では「聴取」や「インタビュー」という言葉で、問診のあり方を表現することがあるようだ。
患者さんとの相互の信頼を築くためにも、触診や身体所見をとるプロセスも欠かせない。

国際疼痛学会は、痛み研究の評価法について「IMMPACT」(2003):initiative on method, measurement and pain assessment in clinical trialsとして提唱した。
そして2005年には改訂版の「IMMPACTⅡ」を推奨している。
IMMPACT recommendations
http://www.immpact.org/publications/Dworkin%20et%20al.,%202005.pdf#search='IMMPACT(initiative on method, measurement and pain assessment in clinical trials'

そこには6項目の効果測定を推奨したもので、痛みを多面的に捉えようとする意図が読み取れる。

①痛み(pain)
②身体機能(physical functioning)
③情動機能(emotional functioning)
④患者による評価:治療の満足度と全体的な改善度(participant ratings of global improvement and satisfaction with treatment)
⑤症候と憎悪イベント(symptoms and adverse events)
⑥患者気質(participant disposition)


こうしてみると、痛みの強度や性質を数字化しても6分の1の評価に過ぎないことがわかる。
情動機能の評価や憎悪イベント、知覚検査などの身体所見、患者さんの気質にも評価が及んでいるのである。
つまりは痛みの強度だけではなく、痛みに伴う身体機能や行動の評価が重視されていることでもある。
痛みを消し去ることは努力目標に他ならないが、先ずは痛みを抱えながらでも自立できる生き方を叶えることだろう。
QOLやADLを高めることである。そのために何ができるかを求め続けていくことではないかと思う。
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by m_chiro | 2012-02-09 09:24 | 痛み考 | Trackback | Comments(2)
不活動と過活動
雪かきで一日が始まり、雪かきで一日が終わる。
そんな日が連日続いている。時には、昼休みも雪かきをしないといけない。
力仕事をすることもなくなった身体には、これが結構こたえる。
筋肉もバリバリに張ってきて、そんな時は近場の温泉にでかけて身体を温めるのが何よりの養生になる。

昨日、その温泉で患者さんにバッタリと出会った。
1か月ほど前に、腰から左膝窩までの痛みを訴えて治療にみえた青年である。そんな痛みが2か月も続いているらしく、かばった歩き方をしていた。整形外科で「椎間板症」と診断され、鎮痛薬と電気治療を続けてきた、という患者さんだった。

やあ、やあ、と声をかけあったら、「注意されたことを守って、教えてもらった運動をしていたら、あれからすっかり良くなったんですよ。あんなに痛みが続いていたのに、すごいですね」とホメられた。

確か、2回ほどの治療だった。でも、すごいと言われるほどの治療はしていない。
腰部から左大腿外側の後方にかけて停滞した軸をリリースしただけである。
その時に、この痛みのために何か特別なことをやっていないかと尋ねたら、「毎日、温泉に行っている」と言っていた。
「温泉でジェットバスを当てたりはしていないか」と聞くと、「毎日、ジェットバスで腰を20分はマッサージをしている」と話していた。

「それは止めてください」とアドバイスした。整形外科で電気治療を行い、その上にジェットバスでの刺激を連日繰り返していたことになる。腰部の前弯も減少していて、歩行でも前傾ぎみである。当然、体幹の伸展可動が制限されている。過剰な刺激で腰部の筋も弛んでいるので、体幹軸を鍛えるエクササイズを指導したのである。

この青年はデスクワークで、どちらかというと活動性が不足している。さらに腰部の筋肉へはジェットバスによる集中刺激が行われている。肉体労働での筋のこわばりにはいいかもしれないが、この連日の刺激は不活動の筋肉にとっては過剰になる。止めるように指導すると、「あれは気持ちがいいんですよ~」と不満顔だった。

エクササイズは、可動性が失われている部位に「動き刺激」を与える運動を教えた。そのための動き刺激は与えるほどによい。Ⅰa神経を活動させてやることである。ずいぶんと単純な指導とアドバイスを与えただけなのだ。「椎間板症」なんて関係ない話なのである。
ただし、その運動で末梢への関連痛が起きないことが条件である。関連痛が起きるということは、その運動による刺激が筋筋膜トリガーポイントを活性するからで、こうしたケースでは関連痛が消失する動き刺激が求められるからだ。

痛みのリスクに活動性が関わっていることは明らかである。
不活動と過活動では共に痛みのリスクが高くなる、と報告されている。活動レベルが低下したからといって、機能や能力が障害されることとイコールではないが、痛みのリスクは大いに高くなるということである。

例えば、横軸(左端を不活動に、右端を過活動)、縦軸(痛み発生の低リスク下方に、高リスクを上方に)を設けて、運動の強度と頻度で調査すると見事なU字型の曲線が描かれるのだそうである。

要するに不活動と過活動は、等しく痛みリスクが高い。そうなると痛みの低リスクは、U字型の底の部分に相当する運動量と頻度がいいわけで、それは軽めの活動性ということになる。
エクササイズの種類はどうあれ、患者さんにとっては、ごく軽度で習慣化しやすい方法が望まれるのである。出来ることから無理なく始める、ということだろう。呼吸が乱れるようなら、そこが止め時かもしれない。制限されている動き刺激を入力することが必要なので、過度にならないように注意しなければならないだろう。

患者さんは、TVの健康体操やらの情報を得ると、とにかく一生懸命に頑張り過ぎる傾向があるようだ。普段は運動することもないのに、これがいいとなると頑張り過ぎて痛みをつくる人が多いように思える。

痛みをかかえる患者さんの自己管理の極意は、ごく軽度で習慣化しやすい頻度であること、制限のある動き刺激から始めること、その運動によって関連痛が誘発されないこと、これらを指標にすることだと思う。
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by m_chiro | 2012-02-02 12:07 | 痛み考 | Trackback | Comments(0)



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