カテゴリ:症例( 134 )
偏頭痛、今回は薬が効かない!
偏頭痛の女性。
トリプタン系の薬が使われるようになって、楽に日常生活が送れるようになった。
その夢の薬も、今回ばかりは効かない! 
「もう4日間飲んでいるんだけど...。いつもは効くのに….」

最近、何か取り組んでいるイベントや熱中している趣味などがありますか?
と聞くと、「千羽鶴を折っている」という。
肩こりもひどい、らしい。

タッチトークすると、自律神経バランスの優先が必要と反応する。
しかも副交感神経の優先である。
動眼神経と舌咽神経でイレギュラーな反応がみられた。
左毛様体反射(+)、軟口蓋に抑制バランス、咽頭反射(+)耳下腺の刺激応答(+)
交感神経ではC2で抑制バランス(+)である。
おそらく上頚神経節からの入力バランスの問題かもしれない。

それらに対し、小脳経由で刺激を行った。
入力部位は後頭下とC2を用いた。

これで頭がモヤモヤした感じがなくなり、偏頭痛も緩解した。
いつも左眼の奥が痛むのが前兆らしい。

投薬効果がなかったのは、こうした自律神経バランスがうまく機能していないのも一因かもしれない。
自律神経系は「緊張と抑制」の兼ね合いが厄介そうだ。
緊張にはリラックス、といった単純な仕組みではないのだろう。

翌日、電話で痛まなくなったと連絡があった。
千羽鶴もノルマがあってのことだろうが、余り根を詰めて自律神経系の緊張状態が続くのも問題なのだろう。
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by m_chiro | 2017-03-17 11:40 | 症例 | Trackback | Comments(0)
自力歩行ができなくなったサッカー少年
小学4年生の男子が、左股関節部の痛みで自力歩行もままならなくなった。

なんでも4日前に「よさこいダンス」の練習があって、そのとき違和感があったらしいが、そのままダンスの練習をやり通した。

それから歩行時に痛み出したので整形外科を受診する。
X-ray(-)で、湿布薬を処方されて物療に通うように指示された。
翌日はサッカー練習も休んだ。

一夜明けて朝には痛みが軽減していたので、午後からサッカーの練習に出る。
練習の帰りに、また違和感がでる。歩行がおかしい.....。

その翌日の朝、起きると痛みで歩行ができない。
階段もお尻をつきながら降りてきて、学校には祖母に車で送り迎えをしてもらう。
友達の介助のおかげで、学校生活を過ごしたものの、歩行ができない。
再び整形外科へ。ところが休診だった。

それで私のところに連れてみえた。

左股関節が、ほとんど外旋・屈曲できない。
腸腰筋や鼠蹊部周辺の筋群に強いスパズムがある。
カウンター・ストレインを用いて、徐々にスパズムの緩解をめざした。
急性の強いスパズムだったので、少し手こずったが股関節の屈曲が8割程度は可能になった。

歩行させると、歩けた。
ちょっとは痛みが残るが、今日はこれで安静にするように…。

ところが、週末に2日間のサッカーの大会があるので「出てもいいか?」、という。

5日あるとはいえ、「様子を見て普通に歩けるようになったら、少しづつ運動をはじめてもいいが、完全回復しないうちに無理をしたらまた痛むから、今回は休んだら..、」と忠告しておいた。
よくこういうパーターンがあるが、これまでも忠告を守られたことはほとんどない。

気になっていたら、大会の翌日におばあちゃんが報告にみえた。
「いや~、次の日には魔法をかけらたようによくなって、ありがたかった!」

サッカー大会も欠場者が出ると、次の大会はトーナメントから外されるらしく、みんなに迷惑をかけられないからといって2日間出場したが、その後も大丈夫だった。

ひとまず安心したが、そんなわけでみんな無理するんだろうなぁ~。
一人の選手の欠場で、次の試合の出場権を失う規則なんて、どうかしている…。
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by m_chiro | 2017-02-28 17:25 | 症例 | Trackback | Comments(0)
右上肢の挙上で痛みのダンサー(陰陽交叉法の応用②・同側例)
今度は、陰陽交叉法の応用でも同側パターンである。
同側のクロール・パターンで抑制反射が起きている症例である。

ダンスの大会に向けて猛練習中の女性、右肩を挙上していくと三角筋部の痛みがあるといってみえた。
可動域に問題がないが最大域に近づくにつれて痛みがではじめる。
首の動きでも違和感がある。
大会前に調整した意向である。

タッチトークで「ベクトル」、クロール・パターンである。
優先は肝ラインで、同側の三焦ラインとの陰陽交叉・同側パターンである。
肝経の関与筋は菱形筋、三焦経で肩の動きに関与する関連筋は小円筋である。

小円筋は上腕骨頭を運動時に関節窩内で安定させる補助を行う。
おそらく関節可動域の問題ではなく、安定が不十分なために最大可動域で周辺の筋への負荷がかかるのだろう。

肝臓ラインを辿って、停滞部にコンタクトし肝臓の脈をモニターしてリリースした。

肩運動させてみると、大分良好になった。

あと1~2割の痛みは動態リリースで解消した。
ダンスの練習での負荷が過剰で、脳内での再構築が不十分なのだろうと思ったからである。

結果、良好になった。
これで、ダンス大会でも頑張ってほしい!
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by m_chiro | 2017-02-18 10:30 | 症例 | Trackback | Comments(0)
ちょっとてこずった!
まるでプロレスラーを思わせるような30代の立派な体躯の患者さん。
デスクワークをしていたとき、急に腰背部に痛みが起きた。

我慢して仕事をしていたが、そのうちにとても仕事どころではなくなってきた。
左胸腰移行部から上臀部が痛み、治まらない。
仕事を中座して、内科医に受診した。
X-Ray、超音波画像検査、血液検査などで、問題は見られない。
超音波画像では「石も見当たらない」とされ、鎮痛剤を処方された。

仕事も切り上げて帰宅したが、夜もほとんど眠れないくらい差し込みがあった。
翌日も仕事を休む。その夜も痛みで眠れない。
鎮痛剤も効かない!

3日目に、私のところに治療にみえた。
医者は悪いところは見当たらないから、とりあえず鎮痛剤で様子をみるように言われたが、鎮痛剤も効かない。
母親に紹介されて、「からだのことは、ここでみてもらえ」と言われたとか。
何とかならないものだろうか、ということである。

辛そうなので、ベッドに横になってもらったが、その間も刺しこむ痛みがあるようだ。
時々、唸っている。比較的楽なのが側臥位のようだ。
触診しようと触れただけでジャンプする痛みがおこる。
それもほとんど、どこに触れても起こるので問題個所を絞れない。
困った!

タッチトークを行った。
「ベクトル」で反応するが、痛みで頻繁に体を動かすので停滞軸の見極めが厄介である。
いろいろ触診して、痛みの出る筋・筋膜の部位を特定することにした。

首や肩、上胸部、下肢、どこにコンタクトしても痛みが飛ぶのは、左腹直筋上半分、左広背筋、左大殿筋・中殿筋に限定的に起こる。特に、左腹直筋上半分と左広背筋が痛みの発症も顕著である。

そこで、ベクトルを「メリディアン;経絡」の筋関連に求めて対応することにした。

「左腹直筋上半分」は「小腸」のメリディアン関連で、それを同側の腎ラインから左腹部中央部周辺を刺激入力部位とし、脈診でモニターした(左第1ポイントの浅部)。
刺激を行って10秒くらいで拍動がはじまり痛みが強くなった。
20秒過ぎると少しずつ緩解して行った。60秒以上経過して脈も落ち着いてきた。
「ア~楽になってきた!呼吸ができる!」

広背筋は脾経の関連筋である。脈のモニターを大腸脈(右第1ポイント浅部)にとり、脾経の停滞ポイント右上腹部から刺激入力を行う。
これで痛みが10→2になる。なんとか普通に歩ける。

ちょっとてこずったが、結果は良好、これで今夜は眠れるかな。
筋筋膜TrP(?)があまりにも多数あり、直接のアプローチから遠隔でエネルギー情報系にコンタクトしてみた。こういう情報系の操作でも反応するのだから、体はおもしろい!

これもストレス絡みの痛みなのだろうなぁ~!
ちょぅとアドバイスをしておいた。
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by m_chiro | 2016-11-19 15:51 | 症例 | Trackback | Comments(0)
臨床推論① 慢性的に繰り返す左臀部からの下肢痛
OS:60代の女性。痩身。ロコモティブ・シンドローム対策で、積極的にサークルや水泳教室などで運動を取り入れている。慢性的な痛み(一定した痛みではなく、波がある)。
運動後に痛み出し、最近は具合が悪い周期が続いている。

推論7項目
1.いつ:慢性数年前から徐々に悪化
2.どこが:左臀部から下肢外側への痛み
3.どのような状況で:運動など、動いた後から痛み出す
4.どの程度:歩行が辛い
5.症状の性状:重苦しい痛み
6.増悪因子:水泳教室の後(4時間くらい痛む)、寒さ
    緩解因子:時間の経過、暖かい日は比較的良好
7.随伴症状の有無:肩こり


身体所見:Yaw1(右後方後頭骨;停滞)、Yaw2(左後方寛骨;停滞)、Yaw3(左後方仙骨;停滞)。Roll(右側方傾斜の停滞)、Pitch(右屈曲位停滞)

タッチトーク&治療部位
①クロストーク(+)甲状腺・頸椎エネルギーバランスの抑制反応
②神経バランス;星状神経節、上頚神経節周辺組織周辺を刺激すると筋反射の抑制(+)
③硬膜管マイナーソフト構造;S4,尾骨-C5,蝶形後頭骨(ヒールテンション;左内側)
④筋・筋膜;左ファブレ(+)左大腿直筋、左大腿筋膜張筋、左梨状筋、左殿筋
⑤ベクトル;左肩甲骨-左寛骨(体幹左回旋制限顕著)

結果
痛みは消失したが、左股関節の外旋外転制限がある。
股関節の可動制限が発症原因の大きな要因と思われた。
運動前後のエクササイズを指導して、股関節周辺筋の柔軟性を回復させ、併せて関節可動性を増すための方法を指導する。
1週間後の2回目の治療時には、痛みがなく快適に過ごしていたが、水泳の後と体操教室でのバランスボールで軽い運後痛が起きた、と報告があった。

以後の治療計画と指導
主な治療ターゲットを左股関節の可動性回復。脊柱および脊柱管マイナーソフト構造のリリース。

推論 
寒さは侵害刺激ではないが、気圧や天候によって痛み症状が増悪するケースはよくみられる。
これは痛みの生理学でも説明がつかず、仮説はいろいろ提示されている。
以前、「痛み学NOTE」でも触れたが、「感作」がキーワードではないかと思う。
感作を分かりやすく表現すれば、アレルギー症状のようなものだろう。
感作がおこると(アレルギー症状のように過敏な神経反応が起こると)、今回の症例のように左股関節の可動制限を持つ部位ではもろに感作の影響を受ける(ターゲットにされる)のではいだろうか。
したがって、顕著なTrP(トリガーポイント)が存在しなくても、関連痛のような症状が慢性的に繰り返されるのかもしれない。
脊柱管のマイナーソフト構造にアプローチすることは、そうした感作の環境を変える援けになるように思う。
こうした問題に対処するのは容易なことではないかもしれない。
それでも徒手療法の果たせる役割がある、と思えた。

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by m_chiro | 2016-10-29 10:16 | 症例 | Trackback | Comments(0)
ダンス女子(中2)の膝の裏の痛み(ヒラメ筋・腱弓)
夏休みに入り、街にも子供たちの嬌声が聞こえ出した。

中2のダンス女子が、右膝の裏の痛みを訴えて来院した。
彼女は「ヒップホップダンス」のクラブに所属していて、7月の末の練習後から「右膝の後ろが痛くなった」ようだ。
痛みは右膝外側部に限局している。
歩行で少し跛行していて、多少の腫れもある。

整形外科を受診してレ線像を撮ったが、問題はみられない。
「靭帯の損傷だろうからMRIを撮りましょう。中学生は無料だから、念のため撮った方がいい」ということになって1か月後の予約が入れられた。
必要性のない画像検査を、無料だから…、と勧める医師の魂胆が分からない。

それでも3日後には夏休みのイベントでダンスの大会がある。
医師には「靭帯損傷なので休んだ方がいい」と言われた。
彼女は「ダンス命なので休みたくない」という。

それで私のところに治療にみえた。
「タッチトーク」で「特定部位」に反応する。
解剖学的に特定部位を絞っていくと、関節には反応しない。半月板にも…。
筋や靭帯でも反応しないが「腱」に反応した。
どこの腱か、さらに絞ると「ヒラメ筋の腱」となった。
「損傷か、炎症か」を確認すると、「炎症」である。
ヒラメ筋起始部の腓骨等周辺から、線維の走行にフロー状態の停滞を確認すると「腱弓」に添って内側下方に流れない。
c0113928_1028599.png

画像は「リハ局」より:最下段にURL記載)

起始部から腱弓に沿って停滞部まで、合わせ鏡のスピンタッチでリリースした。
腓腹筋外側部に過緊張もある。それもリリースして、動きを確認させると痛まなくなった。

どうせダンスを休むように指示しても踊るのだろうから、伸縮性テーピングで補助しておくことにした。
腱弓に沿って停滞部末端からヒラメ筋起始部まで、伸縮テープを使用した。
大会前には、もう一度確認して、再度テーピングしておこう。
練習後の、自宅でのアイシングも支持しておいた。

ヒラメ筋については、「リハ局」のブログ記事に総合的に詳しくまとめられているので参考のために紹介しておこう。
「リハ局」http://rihakyoku.com/souleus-anatomy/
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by m_chiro | 2016-08-04 10:34 | 症例 | Trackback | Comments(0)
心身問題を強化するのは「信念」か!?
1か月ほど前に治療にみえた40代女性。
頸背部痛を訴えている。
明日は、幼稚園のバス旅行で子供と一緒に動物園に行くらしい。
体調を整えて行きたいのだろう、と思った。

タッチ&トークでメリディアンのクロスラインの問題が指摘された。
左下肢第2趾と右上肢第1指のクロスラインに停滞がある。
関連筋を評価すると、外側広筋と肩甲挙筋、前鋸筋、小胸筋、烏口腕筋に刺激による抑制反応がある。左下肢第2趾からの停滞するエンド・ポイントが左下腹部にある。
右上肢第1指の停滞するポイントは烏口突起部にある。
この2つのポイントをバイパスするようにツーポイントで通した。
再評価で、それぞれの筋の刺激に対する抑制反応が消失する。
首も動きやすくなったが、情動面の問題で反応した。
キーワードは「不安」である。

「何か心配事でもあるの?」
「私バス酔いがするんです。だから子供のバス旅行は主人に行ってもらっていたんですが、都合がつかなくて、結局、私が行かなければならなくなって….」
せめて体調管理をしておこう、と思ったらしい。

車酔いの薬は使っても効かない。それほど酷いのだという。
具体的にはどんな症状なのだろう。
突然、気分が悪くなって嘔吐、そして下痢が起こるらしい。
「トイレがあるところならいいけど、バスの中などで始まったらみんなに迷惑がかかるし、行きたくないのだけど….」

その時の状況をリアルにイメージさせてみた。
直後の筋抑制反応が顕著になる。
右辺縁系、左扁桃体、海馬など、タッチ&トークによる反応に従って、感覚入力をする。
この条件付けによる筋抑制反応で評価しながら、反応が消失するまで反復する。
3日目で、しっかりと筋力が安定した。

おそらく何らかの身体的不調でバス酔いを経験したのだろう。
あまりにも強力なバス酔いは情動的不安を増幅させて記憶され、バスに乗ると具合が悪くなる、というエピソードが記憶されたのではないだろうか。
1カ月も過ぎた頃に、彼女がまた治療にみえた。
この間のバス旅行は何ともなくて、とても楽しい一日を子供たちと過ごすことができた、と喜んでいた。
時々、体の調整をしようかと思って、また治療にみえたのだと言う。
「バス-車酔い-嘔吐-下痢」のエピソード記憶が信念になって、固定されていたのかもしれない。
そう感じた症例だった。
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by m_chiro | 2016-06-30 09:43 | 症例 | Trackback | Comments(0)
野球肘
中学三年の男子が、親の付き添いで来院した。
学校からの案内で、側弯症の検査を家庭で行うようにということらしい。
「肩甲骨の高さを比べて」異常があったら、専門医の受診をするようにとのことのようだ。
それで親が観察をした。極端に左肩が下がっている。
野球部に所属していて、右肘も痛めている。
それで私の治療室にやってきた。

側弯症の見方を親御さんに教えながら、前屈位ポジションをとらせても全く問題はない。
直立位になると、確かに左肩が下がっている。
部活のバッグを左肩からクロスで下げて通学しているのだろう。
確認すると、そうだと言う。なぜ左肩が下がるのか説明しながら、対策をアドバイスした。

さて、問題の右肘の痛みは、屈曲と外反時に肘頭部に内側・外側部の痛みがある。
腫脹は微小で、熱感もない。屈曲制限と痛みがある。外反ストレステスト(+)

2年生まで外野と1塁手を務めてきたが、3年からキャッチャーになった。
投球フォームの違いや投球動作の頻度が多くなり、肘への負荷が過剰になったのだろう。
4月頃から痛み出し、それでも練習や試合に出ていたところ、最近では痛みで投げられなくなったようだ。

タッチ&トークで必要な施療部位を求めると、メリディアン(経絡経線meridian)・クロスラインの調整と、右肘関節問題の優先に反応した。
メディリアンは左第3趾と右5指のクロスラインに停滞がある。
関連する筋力テスト(抑制評価)で後斜角筋、大腰筋、腸腰筋、梨状筋、大腿直筋、上部腹直筋が擦過刺激に対する抑制応答で低下している。
その停滞ポイントが腹部の左中部に認められる。
そのポイントにスピン・タッチを行う。
フロー状態になったところで、筋の抑制反応を再評価すると、すべてしっかりとした筋力が出るようになった。
この状態では、バッティングも期待できそうにないない。
聞くと、「全然打てない」と言う。

右前腕の円回内筋、橈側手根屈筋、長掌筋,尺側手根屈筋、浅指屈筋など、野球肘の基本筋が過緊張している。
圧痛点を探りながらリリースし、肘関節リアライメントを行う。
これで最大屈曲が可能になったが、最大屈曲での外反テストで肘頭内側部に多少の痛が残る。
c0113928_1738657.jpg

剪断ストレスに反応するようだ。

治療後に可動域も改善されてはいるが、外反テスト、と剪断ストレスに反応するので注意事項とアドバイスをしておいた。

少年の野球肘は、無理をすると再発を繰り返し、ついには屈曲不全になることがある。
専門医の診察も受けていないので、軟骨部の傷害も含めて画像確認をすることが望ましいだろう。
1カ月ほどは投球を止めること。
在宅エクササイズとして二軸関節のストレッチを指導した。
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by m_chiro | 2016-06-24 17:38 | 症例 | Trackback | Comments(0)
タッチ&トーク
中学生の水泳部選手が地区大会を控えて、コンデショニングにみえた。
両膝と腰に鈍痛あると言う。

治療に当たって重視していることのひとつに「傾聴」がある。
このブログの中でも再三紹介したことがあるJ.P.バラルD.O.の最初の訳本が刊行されたのは1990年のことだった。「内臓マニピュレーション」という本である。
この本を読んで、「傾聴」という概念に、とても関心を持った。
手を添えて体の状態を聴くというもので、ロリン・ベッカー「Listening(傾聴)」と呼んだ方法のようである。

触診すべき部位に手を置くと、受動的に置かれた手が内臓の形にピタリと合致し、内臓の活動に導かれるように評価できると解説されている。先入観を持たずに内臓の自動力に耳を傾ける評価法なのだろう。
徒手治療家は、何らかの手法で「傾聴」を使っている。
体の声を聴く、とでも言おうか。
鍼灸師の脈診なども「傾聴」と呼ぶべきものなのだろう。
その「傾聴」の在り様を追究しているうちに、体と対話する手法が身についてきた。

私自身は、それを体と会話するという意味で「ボディ・トーク」と呼んでいた。
ところが、最近ネット検索をしたら「ボディ・トーク」を商標とした協会があることを知った。1996年に創始されたInternational BodyTalk Association(IBA)という世界的な組織である。
創始者のDr. ジョン・ヴェルトハイムはカイロプラクターであり、鍼灸師でもある。
ホロニックな体が持つ「天生の知恵(インネイト-ウィズダム)」に、コミュニケーションの損なわれている箇所を尋ねる」方法で体を診ることに主眼を置いているようだ。
体のどこに尋ねるのか、と言うと「インネイト-ウィズダム:天生の知恵」らしい。その名称が、いかにもカイロプラクターらしい。
この方法もカイロプラクティックの亜流なのだろう。
そんなわけで、私が「傾聴」からヒントを得て使っている方法を「ボディ・トーク」と呼ぶのは止めることにした。
何しろ、IBAという組織も知らなかったし、そのような名称の手法が存在していたことも知らなかったわけだ。
これからは、仮に「タッチ&トーク」とでもしておこう。

さて、この「タッチ&トーク」を使って、この患者さんを傾聴すると、問題が3つ指摘された。
1つは筋・筋膜問題、2つめは神経系、3つめは内分泌系である。
更に焦点を絞っていくと、筋・筋膜問題はメディリアン(身体の経線系)とベクトルの問題を優先するようにと応答がある。
メリディアン(経絡経線meridian)は経絡にも似ている経路かもしれないが、アナトミー・トレインなどの概念である。
メディリアン問題の結論は、左下肢の優先で第5趾(経絡では膀胱系)で、それは肩甲下筋との相関に反応していた。
筋力テストで評価すると、長腓骨筋、前脛骨筋、外側腓骨筋、肩甲下筋への刺激で抑制される。
治療点を左第5趾からフロー状態の停滞部位に求めた。
そのポイントから、肩甲下筋へのフロー状態が導かれるようにスピン・タッチでリリースした。
その間、30秒ほどだったろうか。
筋力を再評価すると、しっかりとリリースされている。
刺激運動を行わせても、それらの筋力が抑制的に作用することはなくなっていた。

ベクトルについての詳細は、また別の機会に書くことにするが、肩甲下筋に絡んで上腕と下腿が連動した問題だから肘関節を安定させるようにという指摘だと受け取った。
この中学生は、自由形と平泳ぎの二種目の選手である。
きっと上肢の力に依存して、膝を使った下腿の連動とのバランスが悪かったのかもしれない。練習での注意点として、そんなアドバイスをしておいた。
膝への直接的な治療はしていない。
それでも、動きによる重苦しい症状が出なくなった。

神経系では、髄液の循環と髄膜、硬膜のテンションのリリースを行ったが、それも応答指示で行った。
左S3-C2-C6の硬膜付着テンションをリリース、内分泌系では視床下部を調整し、評価と再評価を確認して治療を終えた。

きっと、県大会への道を拓いてくれることだろう。
ひそかに応援することにしよう。
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by m_chiro | 2016-06-18 12:54 | 症例 | Trackback | Comments(0)
高度感音性難聴の女児
春休みになったせいだろうか、子供や学生が治療にみえる。
先日、父親の治療に伴って小学5年生の女の子もみえた。

彼女も腰痛を訴えている。スポーツクラブで頑張りすぎたようで、立ち座りでの動作痛である。
右殿部が痛むようだ。たいした傷害ではなく、すぐにその場で緩解した。

ところが、治療が終わって父親が「この娘、難聴になったんだ」と言いだした。
いろいろ聞いてみると、9か月ほど前に右耳が聞こえないと言いだしたらしい。
病院で検査を受けた。CTもMRIでも異常所見はない。

結局、原因不明の難聴で、ほぼ聞こえていない、という検査結果だった。
病名も難聴という言葉だけは覚えているが、正式な病名は家に帰って診断書を確認しないと分からない。

もう一度、彼女の難聴をみることにした。
255Hzと128Hzの音叉で空気伝導と骨伝導を調べると、空気伝導はどちらも「聞こえない」という
骨伝導では両方とも「少しは聞こえる」が、128Hzの方が少しましかな。
でもRinneテストでは、両方とも聞こえない

ボディトークで障害部位を絞ると、「内耳」で反応した
内耳の部位の骨をターゲットにして、骨のフロー現象をみながら停滞部位をリリースした。
追加でエネルギーワークを加えた。
結果、空気伝導が聞こえ出した。
Rinneでも、少し聞こえる。


翌日、また治療にみえた。だいぶ聞こえ出したらしい。
診断書には「高度感音性難聴」と書かれている。

更に、ボディトークに従って、蝸牛部位も加えて治療を進めた。
これまで4回施療した。
結果は、かなり聞こえるようになっている。

徒手療法の可能性も侮れないものがありそうだ。
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by m_chiro | 2016-04-01 12:50 | 症例 | Trackback | Comments(0)



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