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シェイクスピア・シークレット
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シェイクスピアは、本当にあれだけの名作戯曲を書いたのか?
シェイクスピア別人説が取り沙汰されるが、別人が書いたという証拠は何もない。
でも、研究者の中からも疑惑が随分と浮かび上がっているらしい。
だからと言って、別人が書いたと声高に言う根拠も希薄なのだ。
読者にしてみれば、そんなことはどうでもいい。面白いものは面白い。
フアンにしてみれば、シェイクスピアが書いたと言うのならそれでいい。
でも、この小説を読んだ後は、なぜか一体誰が書いたのだろうと気になってしまう。

1年間で5~6作の名作戯曲を書き上げたなんて、とても常人技とは思えない。
だからこそ別人説も推測されるのだろう。

謎の多い作者と言えば、写楽も謎の絵師だった。写楽絵は残っているが、忽然と消えた実像も全く見えない。シェイクスピアは実像が明らかでも、彼が書いたという確かな証拠が見えてこない。

「シェイクスピア・シークレット」はミステリー小説で、作者はジェニファー・リー・キャレルという女性のシェイクスピア学者である。研究者の書いた小説なのだから、歴史上の事実である点と点を推論で結んでいる。
そこにシャイクスピア別人説にまつわる推理を織り交ぜて、「カーディニオー」という手稿の在処を追って連続殺人事件をからませている。

ブームになり映画化された「ダビンチ・コード」を思わせる展開であるが、私には「シェイクピア・シークレット」の方が断然面白かった。
これも映画化されそうな予感。
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by m_chiro | 2012-07-03 00:24 | Books | Trackback | Comments(0)
「ドラゴンタトゥーの女」に大満足!
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一昨年の2010年、私は「ミレニアム」という大作の推理小説にはまった。
そのときの記事は、「今年ハマったエンターテイメント」。

全3巻の小説で、上下巻を合わせると6冊になる大作だ。面白くて一気に読んだ。

この小説の魅力は、1にストーリー展開である。密室殺人を思わせる未解決事件の調査に始まり、警察小説・スパイ事件に政治スキャンダルへ、そして法廷劇に格闘シーンと、めまぐるしく物語が展開し、飽きさせずに引きずり込まれた。

2に、リスベット・サランデルという天才ハッカー・女性調査員の魅力。惚れ惚れする。
病的な記憶力(そのわけは続編で明らかになるはず)、抜群の身体能力、スーパーヒローの誕生である。

3に、善悪が逆転したように見えて、実は真逆の意外性。
舞台はスウェーデンで、あまり馴染みがない背景も新鮮だった。
とにかく映画化が進められていたので待ち遠しかった。

昨年、そのスウエーデン版の映画「ミレニアム」の三部作をDVDで観たが、がっかりだった。
小説の魅力が半減していたし、ただ複雑なストーリーをなぞったようで、全くワクワクしなかった。

ハリウッドがリメークした映画が、このあいだDVDでリリースされた。
先日すぐに観たが、原作の魅力を失わないいい出来だった。
北欧の幻想的な雰囲気もよく出ていた。

ダニエル・クレイグという好きな俳優もいいし、ルーニー・マーラという新進の女優も、この映画を引き立てていた。
ルーニー・マーラはリスベット・サランデルの知的な魅力を醸し出していてよかったなぁ~。

制作サイド、フィンチャー監督も、スウェーデン版の映画を全く観ないで取り組んだそうだが、それも幸いしたかもしれない。
音楽も良かった。
劇場で観たかった。
続編が今から楽しみだ!!
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by m_chiro | 2012-06-23 18:44 | Books | Trackback | Comments(0)
「センス・オブ・ワンダー」
「センス・オブ・ワンダー:The Sense of Wonder」は、アメリカの海洋生物学者レイチェル・カーソン女史が癌に侵されながら書いた最後の著書である。自然との共存をテーマにして環境汚染を告発した「沈黙の春」に続いて、大ベストセラになった代表作でもある。
60頁ほどの本だが、自然や生命の輝きを詩的な言葉で綴っている。

そもそも「センス・オブ・ワンダー」とは「神秘さや不思議さに目を見はる感性」とのこと。
だからこそ、著書の中で次のように記している。

この感性は、やがて大人になるとやってくる倦怠と幻滅、わたしたちが自然という力の源泉から遠ざかること、つまらない人工的なものに夢中になることなどに対する、かわらぬ解毒剤になるのです。


そのためには、子供の頃から自然に触れ「感じる」ことを体験することが大事なのだと説く。
子供にも、あるいは子供の教育に悩む親に対しても、大事なメッセージを残している本である。
次の言葉にも考えさせられる。

「知る」ことは「感じる」ことの半分も重要ではないと固く信じています。子供たちがであう事実のひとつひとつが、やがて知識や知恵を生み出す種子だとしたら、さまざまな情緒やゆたかな感受性は、この種子をはぐくむ肥沃な土壌です。幼い子どもの時代は、この土壌を耕すときです。美しいものを美しいと感じる感覚、新しいものや未知のものにふれたときの感激、思いやり、憐れみ、讃嘆や愛情などのさまざまな形の感情がひとたびよびさまされると、次はその対象となるものについてもっとよく知りたいと思うようになります。そのようにして見つけだした知識はしっかりと身につきます。


長いので端折りましたが、学ぶことの真髄のように思える言葉だ。

私は昆虫や植物などの生き物に興味があるので、よく生物学者の著作を読む。
中村佳子さん、団まりなさんなどなど、中でも福岡伸一はかせの著作は分かりやすくて面白く読める。

その福岡はかせも「センス・オブ・ワンダー」について、ウーパールーパーなどを例に出して触れていた。
c0113928_1251183.jpgウーパールーパーは、一生をとても可愛らしい屈託のない子どものように終える。
そのウーパールーパーを、ホルモン剤で強制的に大人にしてしまうと、トカゲのような何とも醜い姿になるのだそうだ。
「センス・オブ・ワンダーを探して」という阿川佐和子さんとの対談本の中で話題にしていた。
福岡はかせの本や話は、こんな面白さが満載である。

その本の出版に際しての本屋さんの企画が、ジュンク堂でふたりのトークショーとして行われた。
1時間ほどの対談ですから長いですが面白い。
you-tubeの動画にあったので、紹介しておきます。
興味のある方は時間のある時にでもご覧ください。


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by m_chiro | 2012-05-30 12:14 | Books | Trackback | Comments(2)
どこかで見たような、聞いたような....
「新正体法入門」感想
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いつもブログで学ばせていただいているsansetu先生が、「新正体法入門」の本の感想を寄せておられた。それを読みながら、「どこかで見たような...、聞いたような....」と思いながら、ノドに棘が引っかかったみたいに気になってしかたがなかった。

数日経ってもなぜか気がかりで、この本を取り寄せることにした。
先日、本が届いてパラパラと開いてみて驚いた。
「新正体法」の創始者のことが書かれていて、写真が掲載されていたのである。

「あっ、宮本さんだ!!」

実は私が30歳前の時で、治療界の新参の時代の一時期を宮本さんと共に学んだことがある。
その当時、彼はすでに自分の研修グループを持ち指導的立場にあった。

共に学んだ研修会とは「有終会」と称し、私の義父である山田博士(やまだひろし)が主宰していたものだ。そこには200名ほどの研修生がいて、毎月40~50人ほどが入れ替わり参加していたのである。宮本さんはいつも数人を連れて参加していて、新参の私は研修会の案内やら会場の準備やらを手伝っていたのであるが、年齢が近いこともあり親しくさせていただいた。

その「有終会」の忘年会が高尾山で行われたことがあった。
藁葺屋根の佇まいが数棟と水車小屋の里が作られていて、そこは焼き鳥料理がメーンであったと思う。私と宮本さんは偶然にも同じテーブルの隣り合わせに座ることになり、大いに語り痛飲し、酔うほどに肩を抱き合って笑い合い、あんなに愉快な時を過ごした記憶がないほどに楽しかった思い出として残っている。
その時以来、またよくしていただいた。小金井の治療室にも招かれたことがあるが、新参の私には治療の中身を理解するまでには至らなかった。

それから間もなくして、私は実家の事情で帰郷せざるを得ない状況になり、義父も引退して郷里に引っ込んだ。
そんなわけで宮本さんとの交流も途絶えていたが、あるとき突然私の治療室に顔を出したのである。

何でもボランティア運動の途中に、近くを通ったので立ち寄ったとのことだった。立ち話で挨拶をして、彼はすぐに慌ただしく去って行かれただけだったが、それから間もない昭和56年に、今度は「新正体法」という本が送られてきた。

「御無沙汰いたしております。私此の度、今迄の研究の一部を自費出版致しました。御一読いただければ幸いです。御元気で」と添え書きが寄せられていたのである。
宮本さん、35歳の時の著書である。

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この出版から3年後に「図解 続・新正体法」が届いた。精力的な活動であったが、彼がこの著作で願ったことを、私はこの時点でもよく理解できないでいたのである。
何しろカイロプラクテイックに夢中になっていた時であった。

そして平成3年4月に、宮本さんの訃報が届いた。クモ膜下出血だったそうだ。44歳という余りにも若すぎる死であった。
数々の治療法に学びながら、宮本さんの本質を見抜く彼の眼力には敬服させられるものがあった。患者さんのためにと、一生懸命で誠実な彼の努力は、短い期間の交流の中にも十分に窺えた。この時の無念な思いを、今でも鮮明に覚えている。
この同じ年の11月に、私は「リ・ボーン-等身大のカイロプラクティック-」というムック版の本を著したが、この本を宮本さんに見てもらうことは出来ないでしまったのである。

宮本さんの2冊の本は、やがて本棚の片隅に置かれたまま、あまり顧みられることもなく過ぎて、先日来のsansetu先生の感想記事を読むまでは、宮本さんの目指した意図を知らぬままに終ったかもしれない。

本棚から再び引き出して読み始めて、改めて彼の意図したとても大切なことの一端に気づかされたのである。更に、学びを深めることにしたいと思う。

併せて、Sansetu先生の記事に深く感謝したい。
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by m_chiro | 2012-03-13 16:56 | Books | Trackback | Comments(4)
「聞く力」(文春新書)
c0113928_1222718.jpg医療におけるスキルの中で「問診」は重要であると、何度聞かされてきたことだろう。

何しろ診断に導くための要因で、問診は80%以上の確率を占めている、とされている。それに身体診察を加えると90%の確率になるそうだ。

ところが近年、問診の基本姿勢に変化が見られるようになった。
NBM(物語に基づく医療)の重要性が指摘され、昨今では問診から「聴取」という姿勢が重んじられるようになっている。

問診は、どちらかと言えば、医師が主導してフローチャート方式で問いかけながら、想定する疾患にたどり着こうとする手法である。
聴取は、インタビューである。相手が何を考え、どう思っているかを聴きだすスキルである。

「聴」という漢字を分解すると、耳と目(目は吊り上げずに横にして穏やかに)、それに心、これらを十分に使うことと解釈できる。
だから、聴き手が一方的に話したのでは、聴取足りえない。
相手の話を引き出すのが、インタビューアの仕事になる。
この極意を病歴の聴取に取り入れるとなると、これがなかなかに難しい。

インタビューの名手とされる阿川佐和子さんが、その聞くということに対して自身の仕事を通しての聞くためのヒントを本(文春新書「聞く力」)にした。
これは参考になるだろうと購入した。
それに阿川さんは、近年売出し中の山形産米「つや姫」のコマーシャルを撮っている。
それで親しみもあるし、私も好きな才能である。

ところが阿川さん自身は、本の冒頭から「私はずっとインタビューが苦手でした」と告白している。
それどころか、「正直なところ、今でも決して得意だと思っていません」ときた。
ガクッときたが、読み進むとなかなか味わい深い。
阿川さんの話を聞いているような感覚で耳に入る。
話を聞くとはそういうことか、と思えてくる。そんなヒントが35も語られているのだ。

「相づちの極意」では、河合隼雄インタビューのくだりが語られていて、これも参考になった。
河合先生は著名な臨床心理士だが、患者さんにアドバイスはしないのだそうだ。
アドバイスしてうまくいけば感謝されるが、うまくいかなかったときは恨まれるからだと言う。
だからただ相手の話を聞くだけ。
「そうか…」と相づちを打って、「それで?」と話を促すだけ。

「ただ聞くこと。それが相手の心を開く鍵なのです」と河合先生がおっしゃったことが、阿川さんの後ろ盾に思えて、意を強くされたようだ。

随所で、なるほどなぁ~、と思いながら一気に読んだ。
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by m_chiro | 2012-03-09 12:27 | Books | Trackback | Comments(2)
すっかり秋の気配に本を読む
心配された台風も、庄内には被害をもたらすには至らず恙無く過ぎた。
大気も肌寒く、気配はすっかり秋空である。
日が暮れるのも早くなった。

降り続いた雨でぬかるんだ田んぼも、このところの秋晴れで落ち着いたようである。
稲刈作業もようやく始まった。
刈り入れ前のセシウムの検査もクリアされて、取り敢えず庄内の農家は胸をなでおろしていることだろう。

我が家の庭にも秋の花が咲き始めた。
黄花のホトトギスが我先にと咲いたので治療室に活けた。
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季節の変わり目になると、体調を崩す人が多くなるようだ。腰痛になる人も多い。
気象と体調の変化は関わりがあるに違いない。
秋の夜長に、今、「時間医学」(大塚邦明著)と「生理時計」(G..Gルース著・団まりな訳)を読んでいる。
これがなかなか面白い。

「時間医学」の背景にあるコンセプトは、「habilitaition」(獲得された能力)を「re」(再生)するというリハビリテーションの概念よりも、「ability」(機能)を「preserve」(保つ)という考えで「prehabilitaition」(プリハビリテーション)という概念にある。

そこには3つの基本スタンスがあるとしている。
1つは、クロノミクスを基本とする(調査データを煮たり焼いたり工夫を凝らして料理する)。
2つめは、「未病」への着眼と介入。
3つめは、地域に即した診断手法の導入。

ヒトが人として存在することの意味を見出そうとする著者の研究者、医師としての姿勢が感じられて嬉しかった。
文化人類学の視点を取り入れた医学観とでも言えるだろうのだろうか。
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by m_chiro | 2011-09-29 08:24 | Books | Trackback | Comments(0)
こんな参考書が欲しかった③
c0113928_14164853.jpg身体所見と面接と病歴などから原疾患を導く診察の手法で、Batesのガイドブックは世界的に多く読まれている本である。

この本の翻訳本がまだ出版されていない頃に、原著「Bates’ Guide to Physical Examination and History Taking(8th Edition)」を求めた。

必ずしも英語を読み尽くす必要がないほど写真が豊富だったからである。

その写真についたキャプションを読むだけでも勉強になった。
ハードカバーで随分重たく品質の悪いゴツイ本だったが、CDがサービスされていて図や写真などを結構見た。




c0113928_1418738.jpg待望の翻訳本が2008年に出版された。

早速求めて、届いた本を見たときには感激だった。

写真がとてもきれいな仕上がりになっていて、表紙はソフトカバー、デザインから紙質、印刷まで一新されていたのである。

全頁フルカラーで、皮膚や口腔、舌などの異常所見もきれいな写真で学べる。

本の仕上がりとしては、原著とは別物の出来栄えである。

やはり日本の印刷技術はすばらしいなぁ~、と思ったことを覚えている。

それにしても、この本は医療全般にわたる全科の診察内容をカバーしていて、しかも簡略にまとめられている。

写真が豊富なので全科の診療科目を見学して回ったような気持ちになれる。
表題は診察法であるが、解剖や異常所見なども表示されていて、その比較図などからも理解しやすい内容である。

是非とも座右に置きたい参考書である。
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by m_chiro | 2011-08-25 14:24 | Books | Trackback | Comments(4)
こんな参考書が欲しかった②
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G.J.トートラには、解剖学や人体の構造と機能に関する著作がある。
通常は単体の科目についてまとめられているが、この本は「解剖生理学」として、二つの視点から編纂されている。
解剖と生理を関連付けて学べることは、とても有難い。
しかも「ボディセピーのための」視点が強調されているから、徒手療法家にはこたえられない一冊である。
随所に「臨床関連事項」というコラムもあって、とても参考になる。

例えば、頭痛の患者さんがみえたらレッドフラッグを除外することが肝要である。
これは聞き取りや身体所見でかなり高率に危険な頭痛を除外できるとされる。
基本的なポイントは「突然の発症か」、「憎悪しているか」、「今までで最悪か」という問いで、これに否定的であれば重篤で危険な脳血管障害はほぼ除外できる。
だが、我々の守備範囲の損傷、例えば交通事故による障害で、頭痛などの症状に出会うと徒手療法家にとっても困惑させられることがある。

こうした問題にも、鞭打ち損傷による過伸展で傷害される筋群と過屈曲で傷害される筋群について図入りで解説があり、胸鎖乳突筋が関わる臨床関連事項についてのコラム(「マニュアルセラピーへの応用」)も書かれている。

1.胸鎖乳突筋の鎖骨頭に由来する関連痛は耳介の深層および周辺の痛みとして知覚され、「原因不明の耳痛」の原因となる。
2. 胸鎖乳突筋の固有受容器には、内耳に情報提供する大きな役割もあり、「めまい」や「悪心」、「前額部痛」を発症することがある。
3. 胸鎖乳突筋の胸骨頭に由来する痛みは頭蓋冠に関連する。
4.頭蓋冠は帽状筋膜が存在するだけなので頭頂部の筋スパズムと関連付けないことがある。5. 胸鎖乳突筋に起因する痛みは、咽頭痛、歯痛、顎関節症、眼窩深部痛、過剰な流涙(涙の産生)などの症状も起こす。
6.発痛点の判断と治療が患者の痛みを軽減させる。


こうした臨床に対するマニュアルセラピーの応用なども、各項目ごとに書かれていて役立つ情報が満載である。
学生向けに書かれた教科書として活用する意図があるのだろうが、臨床に従事する徒手療法家にも有意義に学べる本である。
以下に引用した各章の目次だけでみても、いかに広範囲にまとめられているかが分かるだろう。
800頁にも及ぶ全頁オールカラーの内容である。

目次
1 人体の成り立ち
2 化学概説
3 細胞
4 組織
5 外皮系
6 骨組織
7 骨格系1:軸骨格
8 骨格系2:付属肢骨格
9 関節
10 筋組織
11 筋系:頭頸部の筋
12 筋系:体幹の筋
13 筋系:上肢の筋
14 筋系: 下肢の筋
15 神経組織
16 脊髄と脊髄神経
17 脳と脳神経
18 自律神経系
19 体性感覚と特殊感覚
20 内分泌系
21 心臓血管系:血液
22 心臓血管系:心臓
23 心臓血管系: 血管と循環
24 リンパ系と免疫
25 呼吸器系
26 消化器系
27 栄養と代謝
28 泌尿器系
29 生殖器系
セルフクイズの答
臨床関連問題の答
CREDITS
索引

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by m_chiro | 2011-08-24 12:09 | Books | Trackback | Comments(4)
こんな参考書が欲しかった①

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徒手療法の治療家にとって、触診の正確さは治療成果に影響する重要な技術でもある。

この図書は単なる筋骨格系の解剖図譜ではない。
いかに正確に触診するかという実践的技術教本であるが、しかも臨床的にそれをどう生かすかという解説付きである。

トリガーポイントやその関連通パターンにとどまらず、効果的なストレッチの方法まで書かれている。

イラストがとても綺麗なオールカラーの本である。
触診している皮下の状態まで、写真にイラストを合成して制作されていて、とても分かりやすい。
実践向けのガイドラインも書かれている。

何よりもうれしいのは、2枚のDVD(各160分)が付録になっていることだ。
何ども反復して練習する教材としても、これはうれしいサービスである。
しかも、アナトミートレインのトーマス・マイヤーズなど、筋筋膜治療のトップ教育者が実演しているDVDである。

初学の人たちには、是非とも手元に置きたい本だろう。
この本に学べば、きっと筋骨格系の触診に自信を持つことが出来るだろうと思う。

私の初学の頃は参考図書に飢えていた時代だった。
カイロの本も翻訳書が1、2冊出版されていただけで、それが宝物だった。
今では隔世の感がある。
私もこんな本に学びながら成長したかった、と思う。


著者はカイロプラクターのジョセフ・E・マスコニーDCである。
だからだろうか、筋骨格系の触診に細やかな配慮があったのも気に入ったところである。
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by m_chiro | 2011-08-23 23:27 | Books | Trackback | Comments(3)
継続が生む学問的発展を思う
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「人体解剖学」という本は、解剖学を学ぶ医学生のために書かれた本である。
著者の藤田恒太郎(1903~1964)は、新潟大学医学部教授・藤田恒夫先生のご尊父である。
「人体解剖学」第42版の序文に、そうした経緯が書かれている。
藤田恒夫先生は、父親と同じ解剖学者の道を歩まれたことになる。

「人体解剖学」の初版が出たのが1947年であるから、それから版を重ねて42版になったわけで、その間60年以上の歳月が流れた。
著者の藤田恒太郎先生は、1964年に第12版を改訂する仕事をした後に、間もなくしてお亡くなりになったのであろう。

以後は、御子息の恒夫先生が学術の進歩に併せて改訂を続けてこられたわけであるが、著者は父親である「藤田恒太郎」のままにしてある。
こうした学問的継続は素晴らしいことで、読者としても感激である。
そんなわけで、この解剖学書には特別な思いを持った。

恒太郎先生が、「人体解剖学」を書いた解剖教師としての信念を「序」に次のように述べていた。
「解剖学とて暗記する学問ではなく、理解する学問である」。
そのために「細部の学名などは思いきって省いて」、「もろもろの器官の形や組立とその機能とを一体として理解してもらう」。
それが著者の願いでもあり、強い信念であったようだ。
初版本は戦後間もない頃の制作であるから、「紙も印刷も じつに みすぼらしい」本だったらしい。当然だろう。

それが1993年の改訂第40版の頃には、記述も大幅に改められた。
CTやMRIの画像、カラーの図もだいぶ増やしたようである。
古典的な「形態学」も書き改められた。

かわりに、安保徹新潟大学教授からの「免疫学」や、橋本一成・阪大名誉教授の「脳脊髄液循環」、重井達朗先生の「自律神経の系統発生学的理解と血管の関係」など、新しい学説を取り入れたようである。

こうして初学の学生が学ぶ新しく、魅力的な解剖学書が世に出されたわけである。
こうした学問的継続はホントに素晴らしいなぁ~!と、つくづく思う。
そう思いながら、ページを捲っている。

項目ごとに簡潔にまとめられていて、とても読みやすく理解しやすい本である。
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by m_chiro | 2011-07-26 14:07 | Books | Trackback | Comments(0)



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