左臀部から膝までの激しい痛みで8kg痩せた②
昨日の患者さん(左臀部から膝までの激しい痛みで8kg痩せた)が今日もみえました。
昨日は痛みもなくぐっすり眠れたようです。 「夜に痛みで目覚めることなく眠れたのは、5ヶ月ぶりだ」と言っていました。 本当に辛い思いをされて来たのだなぁ~、と気の毒になります。 今日は介添えもなく、杖をつきながらですが、ひとりで治療室に入ってきました。 昨日よりは歩きやすくなったようです。 長く寝ついた上に、8kgも痩せたので、脚の筋肉も落ちてしまっています。 寝ていても、座っていても、徐々に身体を動かすように教えたので、やり始めたと言っていました。 気分もいいようで、これまでのことを話して聞かせてくれました。 実はこの患者さん、内科の先生からの紹介です。 8kgも痩せて、食欲もなく、痛みで寝たきり状態なので、連休前に内科の先生に診ていただいたそうです。 整形外科で処方された薬も持参したら、その内科の先生が「こんなにいっぱい、薬を飲ませやがって、自分で飲んでみろ、と言ってやればよかったんだ!」と怒っていたそうです。 分かるような気がします。 面白いのは整形外科の先生の言い分です。 レントゲン写真を撮って、 「ひどい腰だ。1番と2番はつぶれている。これじゃ、痛いはずだ! コルセットをしなきゃ駄目だ。すぐ作ってもらおう」。 「先生、腰は全然痛くないんです。お尻のところから脚が痛いんです」。 「そんなはずはないよ! この腰で!」。 笑えます。私もそのレントゲン写真を後学の為に見てみたかった。 加茂先生も書いていましたが、「痛みの愁訴に対して構造的な病名を付けるのはいかがなものか」と。 画像診断で脊椎ばかりに眼が向いて、なぜ患者さんの訴える身体のことには耳もかさないのでしょうか。 この患者さんは、小殿筋に頑固な索状硬結があり、下肢へのジャンプ・サインを持っています。問題が小殿筋のTPにあるのは、まず間違いないと思います。 今日はまた動きが早くなりました。 帰り際に、「昨日の歩き方はこんなだったなぁ~」と、脚を上げずに引きずって見せながら帰りました。「5ヶ月も随分遠回りしたなぁ~」と言いながら...。 少し余裕がでてきたかな!?
by m_chiro
| 2008-05-10 23:03
| 症例
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