腰下肢痛の冤罪とされたヘルニア
41歳の婦人が、長時間のハイヒールでの歩行の後に右腰下肢痛になり、痛みで跛行するようになる。
整形外科でMRIの結果(2004・8・10)、L5/S1の見事なヘルニアが見つかった。
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手術を勧められるが拒否、9月2日から保存的治療を試みる。
経過は良好で、跛行や運動痛も解消した9月28日に、再度MRI撮影を行った。
結果は、見事なヘルニアのままだった。
痛みが解消したにもかかわらず、ヘルニアに何等変化はなかった。
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上の2枚の画像は8月10日撮影で、下の2枚は9月28日撮影したものだが、ヘルニア像に変化は見えない。
そんな報告が「Journal of JCC(日本カイロプラクティック徒手医学会誌)Vol.7」に掲載された。報告者は私の学友・高橋克典氏である。

ヘルニアを腰下肢痛の犯人にした整形外科医には、そのヘルニアを除去する手術を勧められたが、結局は冤罪のヘルニアを切ることなく保存的徒手療法を試みた。

その結果、ヘルニアは微動もしなかったが、痛みは消えた。
痛みとヘルニアは無関係で、こんな例は沢山あるのだろう。

加茂整形外科医院のサイトからの以下の文献を参照下さい。

「大きな椎間板ヘルニアを手術以外の方法で治療するのは安全か?」http://www.tvk.ne.jp/~junkamo/new_page_387.htm
大きな椎間板ヘルニアが存在すれば椎間板手術の適応と判断してよいのであろうか?南カリフォルニアの研究者らによれば、答えは『No』である。

Michael S.Sinel博士らは、「椎間板の大きさのみを、手術適応か否かの判断材料とすべきではありません。我々は、臨床的症状のある大きな腰椎椎間板ヘルニアの大部分は、馬尾症候群のような絶対的な手術適応でなければ、保存療法でもよいと考えています」と報告している(Sinel etal.,1999)。

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by m_chiro | 2008-01-09 00:30 | 症例 | Trackback | Comments(0)
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