巨刺法の応用から❶ 「右長拇指外転筋・腱鞘炎」
① 40代主婦の「右拇指外転筋腱鞘炎」

2~3日前頃から偏頭痛に悩まされるようになった主婦が来院した。
頭痛は慢性的で反復発症する。
今回は左眼窩の苦しさも顕著で脳神経外科を受診し、CT検査では問題がなかった。
ストレスだろう、と言われたらしい。
「でも辛いので」と来院されたのだが、見ると右手の1指、2指から手首にかけて固定具がつけてあった。
1月の除雪作業から右手の腱鞘炎を患ったと言う。
鍼灸や柔整師の治療を続けてきたが緩解せず、炎症期を過ぎても固定具をつけないと主婦の仕事ができないそうである。

可動と痛みの出現部位を確認すると、外転での動きで顕著である。
母指と第2指を開く動作ができない。ハサミは使えない、と言う。
そこで巨刺法の応用を試みることにした。
私は鍼を使えないので、あくまでもその概念の応用形としての手技になる。
それでも経穴はよくわからない。
そこで弱点をカバーする意味で、巨刺法の要穴チャートを頼りにタッチトークで経穴を特定することを行っている。
そこから得られた情報は、以下
1.「子午線」を使うこと
2.クロスラインで取穴すること
3.現象が「肺経」で、潜象は募穴「中極」に取ること。

「中極」と出ても、その穴がどこにあるのか分からない。
そこで経穴表から探した。任脈上にあり、臍点と恥骨点を結ぶ線上で恥骨点から1/5のところだとある。鍼灸器具の刺さない刺激具「てい針」を使って刺激を行った。

c0113928_10154359.jpg


間もなく刺激中に組織の変化を感じたので、刺激したままで腱鞘炎のある手首を動かさせてみた。
「アレッ! 動くよ!…痛くない!、不思議!! 何で?…」
確かに、不思議だ! 理由は分からない。知らない!
今度は、1指と2指を開くように動かさせてみた。
「開く! 開く! さっきまで開かなかったのに….」
「不思議!!!」

このように巨刺法をタッチトークで応用するようにしてから、精度がグンと上がったように思う。ただし、応用できる問題に限定的ではある。

治療が終わって、彼女が聞いてきた。
「私卵巣の手術をしているのだけど、それ以来、下腹部周辺が何かと気になるんで婦人科で聞いたら、手術で癒着しやすい体質なのかもしれない、と言われたんですが、関係があるのでしょうか?」
それは、よくわからない。
でも癒着による膜系の連鎖は、とても問題発生の元になり得るのだろう。
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by m_chiro | 2017-04-10 10:16 | 症例 | Trackback | Comments(0)
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