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奇妙な体験(幸田セミナーに学ぶ2)
歯科医師・幸田秀樹先生のセミナー(「部分と全体:幸田セミナーに学ぶ」で患者モデルになった。

奥歯の欠損やブリッジ装着をしていると、噛みしめる行為で側頭筋の線維に負荷がかかりやすくなる。
そのために側頭筋に圧痛や筋緊張が生じて側頭骨のリズム運動まで阻害されることがある。
悪化すれば鱗状縫合が骨化して、聴覚にも問題が生じることがあり得る。
というわけで、私は右の聴覚に問題がある。
音叉(128Hz)での検査でも左右差があった

さて、この問題をリリースすると、どんな変化が起こるだろう。
それで治療デモを受けた。
幸田先生の指名で、荒木寛志先生がデモを行ってくださった。
(注:荒木先生はセミナー主催側である同友会の会長である。その上、日本カイロプラクティック師協会(JSC)の会長でもある。徒手医学会の役員もされているが、それだけにとどまらない。学会発表の常連で、しかも学会賞を総なめにしている。そんなスゴイ先生である。業界の会員には全国を飛び回ってセミナーを行い、まさに獅子奮迅の働きなのだ。私は荒木先生とは長い付き合いになるが、いつも変わらぬ物腰で愛すべき人である。変わるのは酔っぱらった時ぐらいだろうか…。でも、どんなに酔っ払っていようと、常に熱い指導で怠りがない。ふらつきながらでも教えてくれる。睡魔に襲われて意識がほぼ飛んでいるのに、指導している手を離さない。そして常日頃は、どんな時でも悠然と構えている。この人の辞書には、緊張感という言葉はなさそうである。羨ましい限りである。もちろん治療は押して知るべきで、魔法のような技術を使う。)

なんとも光栄なことに、その荒木先生に触れていただいた。
荒木先生が側頭骨に手を触れた途端に、私の身体の内部がグラッと揺れた。
すごいエネルギー(私的には電磁気力かな…)である。
勝手に身体が動き出すのではと思えた時に、干渉作用がはじまった。同相干渉である。
グラグラと同調している。身体は、その同調に抵抗するように反力を起こすような感覚がある。
やがて同期作用がはじまって、位相干渉に入ったと思えた時に終わった(私的には位相干渉が完全に起こるまで、もう少し待ってもよかったのかな?..、と思えたが)。
それにしても、すごいエネルギーのパワーだなぁ~、と思った。

さて、変化はどうだろう?
側頭筋の圧痛も消えている。再び音叉で確認する。
右、振動音がクリアに聞こえる。最初より音も高く聞こえるが、距離の伸びには有意な変化がなかった。

では、左は….。
えっ!振動音が聞こえない!! 
聞こえているようでもあるが、余りのも微かでいつ始まって、いつ聞こえなくなったのか弁別できないほどである。

幸田先生が顎口腔系の問題を確認すると、これも最初の問題がすべてクリアになっている。
私自身も良い具合の身体状態を感じている。
側頭筋の圧痛も緊張も消失しているのだが…。

追加で、幸田先生が三叉神経を治療して下さった。
でも、音叉の聞こえに変化はない。
歯の噛み合わせは広がっていて、顎機能も良好な状態なのに…、である。

しばらく、時間を置いて何度目かの音叉判定を行った。
音叉の検査は難しい。正確性が欠ける。
そこでより正確性を期すために、荒木先生が持参した秘密兵器の音叉を使ったのだが….。

今度は右もよく聞こえて、少し距離が伸びている。
左も聞こえ出した。

何でこんなことが起こるのだろう….。
いろいろ推測したのだが、よくわからない。
あまりにも強力なエネルギーが急に入って、その反力作用で正常な聴覚系が一時的にダウンしたのだろうか、とも思えた。
調和共鳴でガラスのコップも割れるほどだから、聴覚系に一時的なダウン現象が起こっても不思議なことではないだろう。

それとも、位相干渉がクリアなコヒーレンスとなるまで、もう少し施療の時間が必要だったのかもしれない。
いずれにしても、大変得難い経験をさせていただいた。
幸田先生、荒木先生にあらためて「感謝!」である

全くタイムリーなことに、sansetu先生がブログに「可逆的な器質因」と題する記事を書いておられた。
これも同期現象だろうか、などと思いながら、いちいち頷きながらその言葉を噛みしめた。
短い記事なので、全文を引用したい。

可逆的な器質因

鍼灸手技療法によく反応し、治療するとその場で楽になり、数日間はすこぶる調子が良いのに、その体調の良さが持続しない人がいる。
それが本人の日常的な不摂生によるものならば自業自得でしかないが、特に心当たりもないのにいつも治療後数日で体調の悪くなる人に考えられることは、毎日長時間に亘り影響している何らかのマイナス要因の存在が考えられる。
たとえば歯の噛み合わせの不正などはその典型かも知れない。
特に側頚部に常にコリを持っているような人はその可能性が高い。
現代派の鍼灸師は舌よりも歯を観察した方がいいだろう。
噛み合わせの不正は可逆性の要因であり修正可能ではあるが、器質因ゆえに通常の機能調整では問題解決しないことになる。
心当たりのある患者に腕の良い歯科医の受診を勧めることは無駄ではない。


適切な指摘と思う。
鍼灸師に限らず、治療家はひとしく心すべきことだろう。
ただ、紹介すべき歯科医師の情報が少ないことは、憂慮すべきことかもしれない。
by m_chiro | 2015-08-01 09:44 | 守屋カイロ・オフィス
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