ストレスホルモンをコルチゾンから、オキシドシンへ
前回の記事に引き続いてストレス反応の問題。
ストレス反応から立ち直らせるホルモンとは何か? ケリー・マクゴニガルは、それはオキシトシンだ、と言う。 オキシトシンと言えば、女性が出産や分娩、授乳に関わって視床下部で作られ、下垂体後葉から分泌されるホルモンとして知られている。 では、男性には関わりのないホルモンなのかというと、そんなことはない。 男性でも自分の子供ができるとオキシトシンのレベルは上がるのだそうだ。 きっと、愛情ホルモンなのだろう。 こんな調査の報告もある。 ハタネズミにプレーリー・ハタネズミとアメリカ・ハタネズミの2種類があり、プレーリー・ハタネズミは生涯をつがいで暮らすのだそうだ。 一夫一婦制のペアは哺乳類でも3%以下だそうだが、プレーリー・ハタネズミはオキシトシンの作用が強いのだとか。 その分泌を阻害すると、プレーリー・ハタネズミはつがいをつくらなくなる。 この調査から、オキシトシンは愛情ホルモンだとみられるようになった。 家族や社会のため献身的になること、信頼を高めること、スキンシップ、強い絆があることもオキシトシンの作用に関わるようである。 心地よい音楽を聴く、抱擁や入浴時にも分泌されるホルモンらしい。 そして何よりも重要なこと、それはストレスホルモンであるコルチゾンを抑える働きをすることだろう。 オキシトシンもストレスホルモンとされているようだが、コルチゾンとは対極にあるホルモンのようだ。 「日経サイエンス」のP. J. ザック(クレアモント大学院大学/ロマ・リンダ大学医学センター)の記事「信頼のホルモン オキシトシン」では、人間社会でうまく機能するためにはオキシトシンは重要な役割を担っていることが書かれている。 確かに、ストレス反応に過敏になっている患者さんには自分の体に対する信頼が欠けているようにも見える。 一方、ストレスで過食・暴飲暴食に走る患者さんは、自分の体に対する愛情の欠如があるのかもしれない。 もっと自分の体にも愛情を持ち、そして信頼しなさい、と言うことかな。
by m_chiro
| 2014-06-18 07:19
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