筋骨格系疼痛の発症の共通因子とは?
「Pain」誌(2014.5月号)に掲載された論文をCareNet(2014.6.4)が公開した。
「筋骨格系疼痛の発症、男女で異なる職業関連因子」

その論文とは、フランスで1990年から5年間に渡って行われた筋骨格系疼痛(MSP)の疫学調査の結果である。

調査対象は12,591名(男性65%、女性35%)で、自記式質問票によって個人的因子や職業の関連性が調査されている。
筋骨格系の痛み(MSP)は、生物・心理・社会的因子が関わっているとされている。
それでも特定の局所痛と、多部位痛との関連は明らかでなく、それが今回の調査の目的のようだ。

以下は結果である
1.局所疼痛の発症率17%:多部位疼痛の発症率25.6%(1995年時点)
2.女性の予測因子:頻繁な反復的運動で首/肩の痛み、姿勢や振動で上肢痛/腰痛、道具を使う仕事で上肢痛
3.男性の予測因子:肉体労働と振動で首/肩の痛み、姿勢や肉体労働で下肢痛/腰痛、道具を使う仕事で上肢痛
4.肉体労働や振動は男女を問わず多部位疼痛と関連
5.心理的リスク因子:女性のみ、上肢痛および3~4か所の多部位疼痛


筋骨格系の痛み(MSP)には、多部位の痛みが多い傾向がある。
肉体労働、反復運動や姿勢など筋肉負荷が想定できるが、機能神経学的には姿勢運動制御系にかかわっているようだ。
興味深いのは「振動(vibrations)」の因子である。

運動や労働に伴う身体への振動が同相で干渉し合う(調和共鳴)ことで、強刺激が生まれるのだろうか。
逆に言えば、振動数によって物理化学的な性質を変化させる振動刺激は治療に応用できるということだろう。

「振動」のキーワードが、やけに目につくこの頃である。
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by m_chiro | 2014-06-09 16:05 | 痛み考 | Trackback | Comments(0)
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