椎間板ヘルニア(病理学的所見)≠ 痛み(生理学的所見)
30代の女性が、9月末に羽黒山に参拝した。
徒歩で出向くには、杉並木を登っていく。
2,446段の石段を踏まなければならない。
無事に登ったものの、翌日には殿筋が痛くて、かばいながら働いた。
それもまだ痛みの消えない1週間後に、今度はソフトボール大会に出場した。
選手が揃わず、辞退できなかったらしい。
試合中に腰も痛くなってきたが、我慢しながら試合終了まで動いた。
翌日には左股関節がギクッとなった。

それから左腰臀部から下肢が痛くなり、足底から趾先まで痺れを伴うようになって整形外科を受診した。
X-RayでL5‐S1間の椎間板ヘルニアと診断された。
「よくならなければ手術という選択もあります」。
手術選択の基準は、「よくなるか否か」らしい。

手術は嫌だ、と治療にみえた。
左腰下肢痛&痺れがあり、母趾が動かない。
SLRは、60度ほどで下肢がつっぱるが制限はない。
左PSISの外側と中臀筋部にTrPが2点ある。MPSである。
ハムストリングや腓腹筋にもテンダー・ポイント(TP)があり、筋膜のすべりも減少している。
股関節は外旋方向に制限されている。股関節の内・外旋の張力勾配が不均衡なのだ。

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鼠蹊部は大腿動静脈が通るので、股関節の内旋筋群の固着は大腿動静脈の血流にも少なからず影響を与えるのだろう。
酸欠によって筋・筋膜の障害が発症しやすくなる。
こうしてMPSは、下肢の筋群を養う大腿動静脈系の側枝を圧迫し、筋群を養う血流にも影響する。
だから、股関節や骨盤筋群の張力勾配をできるだけ均等状態に再構築することで、痛みや痺れ感が大きく変化する。

c0113928_18143849.jpg


筋・筋膜のTrP,TPにアジャストし、筋・筋膜系の連動を再構築すると、痺れ感が足背部から趾先に限定されるようになった。
母趾も6割ほど動かせるようになる。

椎間板ヘルニアは病理学的所見であって、痛みは生理学的所見に求めなければならない。
病理学的所見と生理学的所見は同じではないからだ。
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by m_chiro | 2013-10-28 18:24 | MPS | Trackback | Comments(0)
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