六然社・直伝講習(9.19)「復習Guide ⑥」
参加者のために「復習のためのガイド」を記しておきます。

⑥ 「刺激/抑制バランス」現象からみた障害と治療の部位


直伝・講習会(9.19)紹介した検査法は「刺激/抑制バランス」に関わる方法である。
神経系の出力は筋活動によって表現されている。
この神経細胞間のつながりは「興奮性」の作用によるひとつの活動(興奮性シナプス後電位:EPSP]だけである、と長い間了解されてきた。
ところが1950年代に入り、別の信号系が見つかっている。
それは興奮性とは逆向きの「抑制性」作用を起こすニューロンである(抑制シナプス後電位:IPSP)。
c0113928_758262.jpg

伊藤正男著「脳の設計図」より転載

その後、また「シナプス前抑制(EPSPの抑圧)」という興奮性シナプスの上にもうひとつのシナプスがあって抑制するものだが、あまり一般的ではない限られた存在のようだ。

これらの3つのタイプの中でも、基本的にはEPSPとIPSPの作用の異なる2つのニューロンで機能しているという単純な話になってしまう。

このニューロンの働きを、分かりやすくスポーツゲームに譬えると理解しやすいかもしれない。
例えばサッカーでも、ラグビーでもいい。ボールを伝達物質と仮定すると、そのボールを手にした選手は一気にゴールを目指す。これは興奮性シナプスの作用と言える。
ところが、その行く手を阻んでボールを奪い、あるいはタックルしてボールを持つ選手の動きを抑制しようとする対抗チームの選手が出てくる。
ボールという伝達物質をゴールに導く選手は「興奮性シナプス」で、その行く手を阻みボールを奪う選手は「抑制性シナプス」である。

ゲームでは、抑制する選手(抑制1)を更に相手チームの選手が阻む(抑制1に対する抑制2)が行われる。すると抑制の抑制による興奮性シナプスが再活動し、ゲームではボールを持つ選手がゴールに向けて突き進む。
つまり、抑制1の抑制2は「興奮」になる。

この時の「再興奮」をもたらす「抑制2」の刺激が、ひとつの治療ポイントということになる。それは特定の動きであったり、圧刺激あるいは触刺激であったりすることで、興奮性ニューロンが抑制される現象と見ることができるだろう。

この抑制が解除されるポイント(抑制2)を、治療部位のひとつとして提示したものである。
刺激/抑制を解除する入力系は、決してひとつだけとは限らない。
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by m_chiro | 2012-10-13 07:59 | カイロプラクティック | Trackback | Comments(0)
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