症例の成功例から学ぶことは「決定論的治療法」ではない
施術した症例報告の成功例を読んで、それが決定論的な治療法だと思い込んではいけない。
「治療は一期一会である」、そう深く心に刻んでいる。
だから、Aの症状に上手くアジャストできたからと言って、その手法で同じ症状に適応できるとは限らない。

そんなことは分かっていると思いがちだが、なかなか腑に落ちていないことに気づかされる。
訴える症状に対面したとき、すぐに成功例の手法が頭をよぎるからだ。
それを実施して思った効果が得られないと、あのときは上手くいったのに何でだろう、となる。
症例の成功例に学ぶときは、往々にしてこの罠にはまる。

それも大切な学びには違いないが、「一期一会」の心情があれば、いつもニュートラな状態で患者さんに臨めることになる。
この臨機の精神こそが重要なんだと思う。

もちろん、いろいろな方法論を学び知ることは決して無駄ではない。
それだけ引き出しが多くなる。引き出しの多さは、対応の幅も広げる。

もっと大事なことがある。
例えば腰痛に対するA,B,C,...それぞれの先生方の方法論から、それぞれの治療効果の作用機序を学ぶこともできる。
その作用機序から、そこに共通する病態の機序を探ることともできるだろう。
すると、入口は一つだけではないことを知ることにもなる。
症例報告に学ぶ意義はむしろそこにあるように思う。

症例報告の成功例は、決して「決定論的治療法」を学ぶサンプルではない。
そのことを自分自身への戒めとしている。
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by m_chiro | 2012-06-07 12:00 | 雑記 | Trackback | Comments(0)
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