エライことになった!! (桐子の大出血)
愛犬・桐子は今年12歳になる。
子犬のときに捨てられて、わが家にきた。甲斐犬のMixで15㎏ほどの中型犬である。
ヒト年齢でいえば60歳そこそこというところだろうか。

昨年半ば頃から老いが目立ちはじめてきたが、声も野太く食欲も旺盛で、散歩も元気にこなしていたのだ。それが1か月ほど前に生理を終えてから、水をカブガブ飲むようになり、お腹をパンパンにしている。
車の座席に飛び乗るのも躊躇するようになり、なんと老いが来たものだと思っていた。

それが数日前から、急に動きが更に緩慢になってきた。散歩のあとに後肢の筋肉に振るえが見られるようになった。やがてそれは安静位でも見られるようになって、私はてっきり脳の運動機能系でもやられたのかと思った。その夜は、桐子に添い寝して一夜を過ごしたのだが、あの食いしん坊が一夜明けたら全く食べなくなった。大好物のササミを煮てあげても、ほんの一口食べただけで拒むようになったのである。

翌日は、私が仕事を終えるのを出迎えようとドア越しでいつものように待っていたのだが、廊下を見ると点々と血痕があるではないか。
なんだ、出血してるぞ!、と慌てている間に、ドバッと大量に出血してしまった。
動揺しながらもタオルで押さえて寝かせたのだが、治まる気配もない。
やむなく、急遽、紙おむつを買い求めて当てたのだが、2~3時間ごとに変えなければならない状態だった。

小水や便にはそんな兆候はないので、きっと子宮出血だろう。
であれば、何だろう?
思いつくのは悪い病名ばかりだった。
翌日になっても治まる気配がなく、出血に混じってオリモノも出ているようだ。
匂いがきつい。もうこれで最後だろう、と覚悟を決めた。

最後の夜になるかもしれないと家内と共に添い寝して、交代でオムツ替えなどしながら看病した。
明けて日曜の朝に友人の獣医に電話で相談したら、病状を聞いて「子宮蓄膿症」だと思う、と言われた。

子宮蓄膿症? そんなのあるの? まったく無知と言うほかない。
そのままでは1週間以内に死ぬぞ! すぐに連れて来てと言うことになり、大急ぎで犬ねこ病院に向かったのである。

子宮蓄膿症とは、大腸菌などの細菌がメス犬の膣から子宮内に侵入して異常繁殖し、炎症がひどくなって化膿するのだが、子宮内に膿がたまるほど悪化する細菌感染症のことだ。この病気になりやすいのは、避妊手術を受けていない中高年齢期のメス犬である。

避妊手術を勧められていたのだが、その意味を十分には理解できていなかったのである。避妊していない犬の子宮癌や子宮蓄膿症のリスクを避けるために摘出するというのであれば、心臓病にならないために心臓を摘出するという論理と同じだろうと思っていた。犬を飼う上で、避妊は飼い主の大事な務めなんだ、と今更ながら実感させられたのである。

腹部エコーで子宮蓄膿症に間違いないだろう、と言うことになった。血液検査の結果も、手術に踏み切る体調のギリギリラインだと言われる。

桐子の場合は、出血と共に膿も大分出たのがせめてもの救いだったようだ。化膿菌の毒素が身体中に回ったら、本当に危なかったかもしれない。膿は白血球の死骸であるから、桐子の子宮で白血球は相当のバトルを繰り返していたのだろう。

そんなわけで点滴に止血剤を射れて、午後一番での手術が行われた。
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取り出された子宮と卵巣、なんと正常の数倍ほどに膨れ上がっている。卵巣は癌化していた。
そう説明された。手術は成功だった。
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術後、麻酔から覚めた桐子は、私の姿を見るや立ち上がってゲージから出ようとする。
桐子はその夜、病院に一泊することになった。初めてのお泊りである。

その翌日の昼頃に、先生から電話があった。
朝食事もとって、散歩もして、普通になっているがうるさくてしょうがない、と言う。
檻から出せとばかりに、わんわん吠えまくっているらしい。
退院予定は午後6時であったが、もう早く引き取りに来て!、と閉口したように言われた。
c0113928_1254331.jpg

家に帰ってきた桐子。
早速、水をたっぷりと飲んでいた。
c0113928_12554561.jpg

シッポもピーンと上がっている。
やれやれである。大騒ぎだった。
今日は、我々もぐっすり眠れるかな....。
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by m_chiro | 2012-05-15 12:58 | わん・にゃん物語 | Trackback | Comments(4)
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Commented by bancyou1965 at 2012-05-15 13:11
先生、こんにちは。桐子ちゃん大変でしたね。でも、なんとかなったようで、安心しました。
うちのcandyも、今年で10歳、避妊手術を受けていませんが、ちょっと考えてしまいました。

桐子ちゃん、お大事に。
Commented by m_chiro at 2012-05-15 19:05
bancyou先生、避妊していない中高年の雌犬には子宮蓄膿症のリスクが高いようですね。避妊手術と子宮蓄膿症の手術とでは費用も全く違ってきます。私も不覚にもそんな病気があるなんて知りもしませんでした。前兆は、とにかく水をよく飲みます。食欲も落ちるようですね。桐子は、何とか落ち着きそうなので、まずはホッとしています。ありがとうございました。
Commented by シャルル at 2012-05-16 15:13 x
桐子ちゃん、大変でしたね。でも、元気になってよかったです^^
お大事に。
Commented by m_chiro at 2012-05-17 08:56
シャルルさん、ありがとうございます。
抜糸まで気が抜けませんが、少しずつ本来の姿に戻りつつあるようです。
しばらく獣医さん通いが続きそうですが、これを境に盗人家業からも足を洗ってほしいものです。
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