「見・診・観」三様
「みる」という行為は、徒手療法においても特に重要である。
富山セミナー(2.25-26)で、この「みる」ということの三様を紹介したのだが、例にあげた3D画像はスライドでは難があったようである。
ここに補足しておきたいと思う。参加者がもう一度再現してもらえれば幸いである。
c0113928_1613679.jpg

この画像を「見る」ときは、視点が見る対象にフォーカスされる。
焦点が対象で結ばれるから、お花畑の蝶であったり、ピンクの花であったり、フォーカスされた対象が見えることになる。

臨床上で「診る」という行為は分析的である。医学的知見を動員して問題を分析的に診ることになる。
例えばこの画像では、蝶はどんな種類で学名は何であるか、何羽飛んでいるか、この種類の蝶はいつ頃の時期によくみられるか、などを分析する。
花は何と言う種類で、咲く季節はいつか、などを分析的にみることになる。

もう一つの「観る」という方法は、私が記事中で使う「見ないで観る」という視点である。
望観する、あるいは俯瞰する観方だ。

私は内圧変動をよく観るので、この観法は特に重視している。
見るのとは違った身体が観えてくる。
この観法は、「二軸視線」を使う。つまり、右目で右側をみて、左目で左側をみる。いわゆる「二軸視線」である。
あるいは「二軸交叉視線」を使ってもよい。
右目で左側を見て、左目で右側をみることで視線が対象の前で交差する。視点が中空に作られるのである。虚空視点とも言えるだろうか。

この観法で、先の3D画像を観てほしい。
セミナー会場で、スライドでは観れなかった画像が観える。
だからといって、観法で観ると身体内部が見えるわけではない。
見るのとは違った身体を望観することで、停滞した内圧を感じることができるのである。
これが「見ないで観る」ことの視線である。
3D画像を観るのと同じような感覚で観ているように思う。

触診での「押さないで押す」、「引かないで引く」という感覚は指先に集中しないことである。
指先に集中すると押された面との反力が生じるために、内圧の変化を感じることができないのである。
少し視点を変えると、違ったことを感じることができるだろう。
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by m_chiro | 2012-03-02 16:08 | センタリングの技法 | Trackback | Comments(4)
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Commented by sansetu at 2012-03-03 10:44
おおっ、綺麗です。空間に穴が空いていますね。
こういう観方が診断に利用できるとは知りませんでした。
Commented by m_chiro at 2012-03-04 10:32
sansetu先生、それ動物にみえませんか?
ある動物の姿が3Dで浮き上がってくるのですが、その時に使う2軸視線が身体を望観するときの感覚にとてもよく似ているように思います。
通常の視診とは違った部位が印象的に感じられます。
あまり探ると視点になり望診の感覚とは違ってしまうように思います。
Commented by sansetu at 2012-03-04 17:23
中央に見える、透明でしっぽの長いトラかネコみたいなやつですか?
Commented by m_chiro at 2012-03-05 08:54
そうです。ネコが蝶と戯れているような感じの3Dになります。
お花畑の状況でトラは読みすぎですヨ、先生(笑)
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