手が勝手に震えはじめた(ゲーゲンハルテン)
定年になって、趣味やお友達との昼食会など余生を楽しんでいるご婦人が、先日、イタリアレストランで会食したそうだ。
もちろん友人とのお楽しみ会である。
会話を楽しんでいるうちにスープが運ばれてきて、スプーンを持ってスープの食器に入れたら右手がガクガクと震えだした。ビックリ仰天したらしい。それで治療にみえた。

「よく、そういうことがあるのですか」と聞くと、初めてだという。
「手先が震えるようなことは、どうですか」と聞き直すと、「字を書くときに震えるようなことがある。それも夜に字を書くときに起こることがある」が、「こんな大地震のような震えは初めて」の経験のようだ。

病歴を聞くと、現在はコントロールされているが、50代から糖尿病の治療歴がある。
変形性膝関節症や腰痛症の治療歴もある。

右肘関節を他動的に屈曲‐伸展を行って運動のなめらかさをみた。
問題なくスムーズに動く。速い動きを入れても問題ない。
しばらく反復していると、ガクッと強剛が起こった。
「力を抜いて楽にしてまかせてください」というと、ますます強固に動かなくなる。
ゲーゲンハルテンだ。

強剛は錐体外路系の障害とされパーキンソニズムに特有であるが、ゲーゲンハルテンの徴候は広範囲の脳障害に見られる現象とされる。

頭蓋から内圧変動を指標にして鎌系の硬膜をリリースして、もう一度、肘の屈曲‐伸展の動きを反復すると強剛の反射が起きなくなった。
これは即興的な反応に過ぎないのかもしれないが、脳の内圧の変化あるいは脳環境の変化が関わっているのかもしれない。一過性の徴候だったのか、それとも脳の老化などが進んでいるのだろうか。
いずれにしろ、脳ドッグで病態を把握しておくことも必要だろう、とお話ししておいた。
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by m_chiro | 2012-02-14 13:14 | 症例 | Trackback | Comments(0)
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