左足底の運動痛は腓腹筋のTPだった
左の足底アーチ部分が歩行・ランニングで痛む、という中学2年生の女子が治療にみえた。
彼女は陸上部で砲丸投げの選手である。
歩いても左足底のアーチ部分だけに痛みがある。もちろん練習でのランニングもできない。
捻挫したとか思い当たる原因も不明である。

足関節の問題を想定して可動触診検査を行うと、内反方向に距腿関節のハイパエーモビリティが感じられる。足底腱にも問題はなさそうである。簡易に伸縮性テーピングで過剰な動きを抑えて状態をみた。
やはり、歩いても痛む。

下腿の筋を触診すると筋の緊張に左右差がある。
腓腹筋の内側頭にジャンプ兆候の圧痛があるが、足底への関連痛は起きない。

そこで砲丸投げの動作をさせてみた。
砲丸のリリース時の動作で顕著な痛みが出た。
どうも左足底の外側にウエイトが乗って、そこに外旋の捻りが加わる踏み込みをしている。
その状態を作るために上方圧を加えながら外旋位で腓腹筋の長頭の圧痛点を抑えると、見事に左足底に関連痛が生じた。
TP図にも典型的パターンが示されている(下図)。
c0113928_17585622.jpg

治療は2つに分けた。ひとつは感覚―運動系の反射的な入出力プログラムを認知運動法で安定させたこと。そして、腓腹筋長頭のTPをリリースしたことである。

変化を確認するために歩行をさせてみると、今度は足底の痛みを感じないで歩けるようになった。
TPや圧痛点は筋への過剰刺激もさることながら、身体体感覚系と運動系が基本的に下位脳でミスマッチすることに誘因があるように思う。
では、そのミスマッチを再起動すれば即座に痛みが消えるのかと言うとそうとも限らない。
出来上がって刷り込まれているTPには、他の機能系からのアプローチが必要なのだろう。
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by m_chiro | 2010-09-16 18:04 | 症例 | Trackback | Comments(0)
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