膜の話② 「膜の話」はニモD.C.の考え方からはじめよう
膜の話② 「膜の話」はニモD.C.の考え方からはじめよう

先に、「トリガー・ポイント(TP)」と「侵害生成点(NGP)」について触れた。

NGPは訳者によっては、「侵害生成点」や「有害生成ポイント」と訳されている。
いずれにしても、今日的には「トリガー・ポイント」と同義と見ていいのだろう。
同じような概念が、医師とカイロプラクターという異なる領域から、ほぼ時期を同じくして論述されていたわけである。
ところで、この2人の同様の概念に対する臨床的手法にはどのような違いがあるのだろう。

TPに対しては、ストレッチ&コールドスプレー、そしてTP注射が用いられたことはよく知られている。
では、「ニモの手法は?」と言うと、レセプター・トーヌス制御法(Receptor Tonus Control Method;RTCM)と呼ばれている。
どうもNGP(TP)に虚血性の圧迫を行ったようである。
具体的には、NGPに7~10秒間ほどの圧迫を3~4回ほど反復する方法らしい。

随分と単純な手法だと思うのだが、そうした手法そのものよりも核心的な課題が2つある。
ひとつは、NGPつまりTPを同定することにある。どこでも押せばいいという訳ではないので、これが手法の前提としては単純ではない。
もうひとつは圧迫の加減である。器具も使ったとされるが、強すぎても弱すぎてもダメで、その加減にも難しさがある。単純なほど奥は深いのかもしれない。

実は、ニモの手法は局所の刺激を使って、上下の神経系の応答に働き掛けているのである。
このニモの考え方は、カイロプラクティックの中では異質である。
つまりカイロプラクティックの特徴とされる分節的手法ではない。
カイロプラクターが膜系の治療を語る時に、このニモの概念を避けては通れないものがある。
ニモの考え方には、共感できるところが多々ある。
そんなニモの考え方を紹介しながら、膜の治療について考えて行きたいと思う。


参考文献:1.増田裕:ニモ・テクニック.マニピュレーション、18(3):51-55
     2.R.Cooperstein,B.J.Gleberzon(伊藤彰弘監訳):カイロプラク
      ティック・テクニック・システム.
      218-225、エンタプライズ、2005.
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by m_chiro | 2010-05-24 19:41 | 膜の話 | Trackback | Comments(0)
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