痛みから意識を離すことが大切
読売新聞連載のコラム「医療ルネッサンス」の1月13日(水)の記事は、「シリーズ痛み」の7回目で作家・夏樹静子さんの腰痛に関する内容だった。

医療ルネッサンスNo.4754(シリーズ痛み「絶食療法」ストレス解消)

夏樹静子さんには自身の腰痛体験を綴った「椅子がこわい」という体験記がある。
壮絶な2年間の腰痛との闘いを書いている。あらゆる医療、あらゆる代替療法にかかったが、どこにも異常は認められない、とされた。

結局は、心療内科医の平木医師が治療にあたり、指一本触れることなく回復した体験が書かれている。心因性疼痛とされる病態なのだろう。
平木医師は、夏樹さんに絶食療法を試みたのだそうである。
絶食して脳を一時的に飢餓状態することで、「ストレスに対する脳の感じ方を変えよう」という狙いである。

ところが夏樹さん、絶食2日目で「収まる気配を見せない痛み」に、「もう帰る」と猛然と抗議したとか。不思議なことに、「その瞬間、痛みが薄らいでいる」ことを意識させられ、「はっとした」と語っている。絶食12日間、入院2か月で、あれほど苦しんだ腰痛が消えた。

平木医師は、「腰に集中していた意識が、どっかにいったのでしょう」と話している。

どうも痛みの部位に意識を集中して過ごすのは、逆に良い結果に結びつかないようだ。

1月4日の私のブログ記事「痛みは同じ対象を共有できない」に、日頃お世話になっているsyarurukさんが、次のようなコメントを寄せてくれている。

私も病歴を語ると、大抵の方が、びっくりされます。そんな風には見えないと。一病息災ではないですが、自分の中でこの痛みをどう解釈しているかで、人生が変わってくる気がしています。痛みに囚われているときは、回復が難しいですね。痛みがあっても、囚われないように気をつけています。

やはり、痛みに囚われないことが、痛みと付き合う極意のようである。
痛みの理解や、その解釈によっても違ってくるのですね。
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by m_chiro | 2010-01-14 17:42 | 痛み考 | Trackback | Comments(2)
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Commented by シャルル at 2010-01-14 19:10 x
ここのところの寒波にやられて、腕や太腿にアロディニアが出ているsyarurukです。

今も椅子に座ったら、左脚にズギューン@@;
こういう、なんともいえない痛みを感じると、ちょっとブルーになります^^;

でも、猫が可愛い顔をするとか、テレビで興味深いものをやっているとか、好きな作家の本を読んでいるとか、そういうことで気分を替えることができます。

以前痛すぎて全く歩けなかったときも、本を読んで紛らわしました。とにかく早く時間が過ぎるように。
痛みを意識の外へ追いやるのは、習得できるひとつの技術かもしれませんね。
Commented by m_chiro at 2010-01-15 18:51
syarurukさん、補足いただいて有難うございます。
痛みには時間軸もあって、いろいろな要因で増幅したり軽減したり波があるようですね。
このところの寒波は慢性的な痛みを抱える人には苦痛の極みでしょう。
健常な人であってもブルーな気分になります。
そんなとき意識を他に向ける過ごし方は、良い対処法でもあるのだろうと思います。
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