「学会誌・第10巻」の編集作業終わる
印刷所送りにしていた「日本カイロプラクティック徒手医学会誌・第10巻」が今日できあがってきた。
c0113928_12224766.jpg
学会誌の編集長もこの10巻をもって退任することになった。

最後の編集作業を終えてデータを印刷所に送った後は、しばらく放心状態で何もする気が起きなかったくらい今回は疲れた。

いろいろトラブル続きで編集作業が遅れ、バタバタしながらタイムリミットを迎えてしまった感がある。

出来上がりを見てみると、印刷所を変えた影響なのか、写真や図表の印刷の上がりが満足なものではなく70%の出来かな、という感じである。最後にケチをつけてしまった。

昨年の学術大会は第10回の区切りの学会であった。
こうした区切りは賑々しく行うのが慣わしのようなところがあるが、初心に帰って等身大にまとめた感のある大会となったように思う。
それでも学際的な事業は継続にこそ意義がある。
おそらく大会委員長の基本方針だったのだろう。背伸びすることもなく、今できる器の中で手作りの学会を続けて行こうとする姿勢が好ましく思えた。

学術論文は公刊されて初めて科学的知見となるが、そこに辿り着くまでに2人以上の専門の研究者に審査されて掲載の価値を問われるのが一般的な通例である。
掲載価値が疑問と判断された論文は著者に返却されるのも慣わしのようで、私も編集長在任中に数編の論文を返却する役目を負った。
著者のご苦労を思うと断腸の思いがあったが、これも学術誌における避けられない関門だった。

一方、査読委員会の審査をパスしたからと言っても、ほとんどの場合はいろいろな訂正箇所が指摘される。
それは表現上の問題であったり、統計の集積法やデータの解析の有り方であったり、あるいは臨床上の手法にまで言及された。
時には議論になることもあったが、ほとんどの投稿者がこうした指摘に労を惜しまずに真摯に対応していただいた。感謝している。

もとより論文の掲載に至るハードルの高さは学術誌によって異なるが、この学会誌の編集作業では意識して少しハードルを上げて臨んだつもりである。
振り返ると長いようで短かった気もするが、日々、学会誌の出来具合が頭から離れることはなかったように思う。

来年のことを話題にすると鬼が笑うというが、時間の余裕ができる分だけ自分の関心事に意識を向けて楽しみたいと思う。
そう思うのは今だけなのかもしれないが...。





巻頭言:第10回学術大会を終えて
基調講演:物語の医療学 -NBMとEBM-

ワークショップ
1.痛みのケアを考える
2.腰痛と生活動作制限との関連:治療評価を目的とする調査票作成のための予備調査

投稿論文(原著論文)
1.健常者と非特異的腰痛症並びに背部痛症者における脊柱変位像の分析
-筋骨格系疾患の発症機序を考えて(第二報)-
2.モーションキャプチャを用いた脊柱回旋動態の計測
3.カイロプラクティック施術前後における腰椎の解剖学的位置関係の評価

投稿論文(臨床論文)
1.頚椎および腰椎の前方回旋変位の鑑別法と治療法
2.肩関節障害における上腕二頭筋への対処法

投稿論文(症例報告)
1.徒手療法による血糖値の変化
2.カイロプラクティックと歯科の統合治療で改善した下肢痛患者の1症例

投稿論文(総説)
1.カイロプラクティック全体論についての考察
~全身的メカニズム分析の必要性~
[PR]
by m_chiro | 2009-08-30 12:27 | 雑記 | Trackback | Comments(4)
トラックバックURL : http://mchiro.exblog.jp/tb/12223079
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
※このブログはトラックバック承認制を適用しています。 ブログの持ち主が承認するまでトラックバックは表示されません。
Commented by sansetu at 2009-08-30 19:07
守屋先生、長い間お疲れ様でした。
私なんかには絶対にできない仕事です。
Commented by アダピー・タケウマ at 2009-08-31 10:31 x
守屋先生、編集長お疲れ様でした。徒手医学の学会誌の立場を考えて、学術的に質の高いものにしたいという思いが今までの学会誌から感じられました。
投稿される先生方も、恐らく研究設備など充分でない環境の中で行なうわけですから、大変なご苦労があったと想像いたします。
恐らく来年も「またこんな仕事頼まれちゃってまいったよ」とか言いながら忙しくしているのではないでしょうか。お身体にだけはくれぐれもご自愛ください。
Commented by m_chiro at 2009-09-03 09:00
sansetu先生、他人の書いたものを扱うのはホント気が疲れますね。
もういい加減気楽に行きたいと思っています。
折角、先生がいろんなヒントを沢山織り込んで発信されているのに、ただ頭の中を走り去ってしまい、もったいない話です。
これからはよくよく学ばせていただきますので、よろしくお願いいたします。
Commented by m_chiro at 2009-09-03 09:00
アダピー先生、学会誌の評価うれしく思います。
ひとつの論文が刊行されるまでには、著者たちのいろんなご苦労もあり、言いたくないことを言わざるを得ない査読委員会があり、そのキャッチボールをやり、などなどと多くの手助けがあってのことですが、編集長はそんな多くの人の思いをどう生かすかにあったように思います。
今はホッとして放心気味ですが、ボツボツとギヤを入れて頑張っていこうと思います。
また、よろしくお願いします。
<< 空の誕生日祝いが届いた めまい② >>



守屋カイロプラクティック・オフィスのブログです
外部リンク
カテゴリ
以前の記事
お気に入りブログ
最新のコメント
最新のトラックバック
ほとんどがMPSなんだけ..
from 心療整形外科
月経が再開した
from 心療整形外科
TPは痛みの現場ですらな..
from 反証的、鍼灸・手技・心理臨床
脊椎麻酔後頭痛について
from 反証的、鍼灸・手技・心理臨床
起立性頭痛
from 反証的、鍼灸・手技・心理臨床
「5%の中に本当の椎間板..
from 心療整形外科
髄液循環系と揺らしメモ
from 反証的、鍼灸・手技・心理臨床
医師はユニコーン(架空の..
from 心療整形外科
末梢神経の周膜と上膜にも..
from 反証的、鍼灸・手技・心理臨床
また勉強になりました。
from 漢のブログ
ライフログ
検索