「アナトミー・トレイン」、待望の訳本が刊行された
c0113928_16182688.jpgこの本の翻訳を久しく待ち望んでいたが、ようやく医学書院から翻訳本が刊行された。筋筋膜とその膜系連鎖を学ぶには格好の教科書だと思う。「徒手運動療法のための筋筋膜経線」というサブタイトルがついている。
著者のThomas W. Myersは臨床生理学者でロルフィングの創始者であるアイダ・ロルフに学んだ。
ロルフの概念を発展させて、包括的な結合組織網の身体図を完成させ、その心身の健康に影響する意味づけをしたボディワーカーであり、ロルフ研究所のメンバーでもある。

筋膜の全身的連結には、交差点や駅に相当するようなポイントがいくつかあり、これらは身体の触診や検査のポイントとしても重要である。同時に重要な治療点でもある。
Myersの興味は単に形態学的な解剖にとどまらずに、スポーツや芸術的な運動学全般を評価する視点を提供している。

著者も本文中で述べているが、筋筋膜経線の概念は循環系や神経系に匹敵する反応系である。こうした考え方を学んでいると、いろいろな治療の手法が湧いてきて、とても楽しいテキストである。既存の治療法を受売りで学ぶよりも、基本的な治療の広がりに貢献できるように思える。

5つの視点がコラムで用意されている。その視点とは、徒手療法および運動療法の手技あるいはノート、徒手療法と運動療法に関する考え方、視覚的評価ツール、筋筋膜経線の用語や定義などである。これも治療家には実用的な押さえどころになっている
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by m_chiro | 2009-03-12 16:17 | Books | Trackback | Comments(2)
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Commented by だるま at 2009-03-13 08:59 x
先生、ご無沙汰しております。本の購入を迷っていたところでしたが、先生の解説で筋膜のことがわかりやすく書かれている感じがしましたので、早速、購入して勉強してみます。ありがとうございました。
Commented by m_chiro at 2009-03-13 12:49 x
だるま先生、この本はお勧めです。テクニックの本ではないので、受け取り方の問題もあるかもしれませんが、いろいろ発想できて楽しい教科書です。
膜系の連鎖に関心があるようでしたら、見逃せない内容が盛りだくさんです。
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